当たり前のことを忘れないために 走り書きメモ/結城 森士
 
 ものごとを客観的に捉える時、「絶対」は存在しない。客観性というのは事実をもとにして考える視点なのだから、主観的な発想は極力削除すべきなのだ。ものごとは流動的であり、定まったものや確かなものは何一つない。「絶対」とか、「正しい」とか「間違い」という、固定的な観念は客観的な現実世界には存在しないのだ。

 ただし人間はそもそも主観的で、個々に様々な感情や価値観を持っている。誰しもが「好き・嫌い」の判断基準を持っていて、「好き」か「嫌い」かで物事を判断しがちだ。これは当たり前のことであり、決しておかしなことではない。
 人が生きていく上で、善悪を図るための一本の物差しが必要である。その人自身が何
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