実験的な文章を多用するなとショートショートのカミサマは仰った。/影山影司
お母さんへ。
手紙を書ける時間はそんなに無いですが、暇を見てはこれを書いています。家族からの手紙があれば、その日一日爆発音の響く塹壕の中に立てこもっていても平気ですが、手紙がなければ暗い気持ちでドロにまみれなくてはいけません。
お願いですから毎日僕宛に手紙を書いてください。
例え届かなくても、毎日手紙を楽しみに出来るだけで、僕は生きていけるのです。
僕も書けるこ(検閲により墨で塗りつぶされる)が書き続けようと思います。
お母さんの作った朝食が食べたい。
先日、僕は小隊を組んで任務に就いていました。(墨塗り)の密林で、砲兵と共に行動していたのです。パラパ
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