実験的な文章を多用するなとショートショートのカミサマは仰った。/影山影司
ラパラと旧式ヘリコプターの駆動音が聞こえました。もしかしたら偵察かもしれません。私は迅速に砲兵に命令、攻撃を実行致しました。鎧袖一触の装甲は爆発に耐えられるわけもなく、一撃にてヘリは急降下しました。
ひるひると落ちるヘリを、私達は追いかけました。というのも、操縦兵が生きているのであれば捕虜とする必要があったからです。途切れ途切れ木々の隙間を縫い、走る間にヘリは様々なものを落としました。火の粉というには大きすぎる塊、装甲の一部、煤や灰、そして何より驚いたのですが、大量の荷箱。観測兵が指を指して言いました「操縦兵です。荷を、切り離しています」と。見るとなるほど、操縦兵が黒煙の中でナイフを振るい、縄
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