http://po-m.com/forum/
ja
Poems list
2024-03-29T02:10:08+09:00
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あしたがうまれてくるのを
僕はずっと待ってる
なにかとなにかがごつんこ
している僕の頭の中では
今しがた白鯨が飛んでたところだ
這いずり回る悪意と
j d サリンジャーの本を
浮かべたままで
通り過ぎる終末感に気付いたら
この手の中で握りつぶそう
ラヴ
愛しく感じることが難しい僕ら ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=190460
自由詩
2009-07-29T23:04:31+09:00
-
僕の手から落ちた木炭が弧を描いて床に衝突する
透き通るカーテンを捕まえてその中に顔をうずめる
までの時間の間じゃ何も悟りきれない
例えば僕モディリアーニみたいに座ってて
傾けた顔はおよそ酒と煙草の香りでいっぱい
いっぱい散らかっていて僕は目を見つけることが
出来ずにいる
おめでとう最後の夜
きっといつかはじけることは知っていたんだ
お
めでとう最後の夜
きっといつか毛細血管に浸透して
言えなかった言葉を言うよ
嫌い
厭
好き、さえもだ!
おめでとう、おめでとう最後の夜 ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=189689
自由詩
2009-07-19T01:41:12+09:00
-
徒歩、徒歩、と泣く
みじかく息を吸えば吸うほど
僕の胸は最大浸透圧に耐えられなくなって
空が広いのはなぜですか
隠してる命のその数か
真綿に首を絞められているみたいになって
どこまでも どこまでも流れ着きましょう
大好きということ例えばそういうことなら
このまま流れ落ちて。 ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=186121
自由詩
2009-05-29T17:35:56+09:00
-
(あ、鳥だ)
隣に立っている人が言う
声の無い声
(本当だ、でもあの鳥が何と言うのか私は知らない)
想像空間上の問答
そうだったらロマンチックだわ
とても抽象的な空気感ね
ホームの下の錆びてレンガ色の濃くなった線路
その脇のあやふやな形をした水溜り
(あれの輪郭、女の人の裸みたい)
(まるでおどけて踊ってるわ お腹が出ていて私に似ている)
隣の人は私の目線と同じ処をじっと見ている
(あそこの水溜りはマチスみたいだな)
(人が踊っている絵のやつ)
(踊っている人って性欲に狂っているように見えるな)
(何でかな)
(よくわからない)
飽和したコンクリートの匂いを持て余した
一人である私は隣のもう一人に
それを打ち切る事を勧めだして
具象的な関係を望んだ
「小さい頃、動物のビスケットってなかった?」
うん
「あれのキリンの形のとか食べた時とか、」
「本当にキリン食べた気持ちにならなかった?」
ああ、うーん・・・・
あったかなあ・・・あったかも・・・。
(それでも多分本当はなかったんだわ)
綿菓子色の空と色付く日常的動作
それからの模範的行動にかえて ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=156837
自由詩
2008-05-21T09:40:15+09:00
-
心臓の ひとつひとつ は燃焼して
その光の 落穂 から 聞こえる リズム
確かに 囁き 唄う
あたしは あの声を 聞いていた
一人起き出した 暗くて 冷たい 夜に
あれは そうね
あたしは 探していたんだ
あの子を
その 声は 雲を 掠って 振わせて
夜の 空の 色になる
それを 千切っては 飲んで
白い コンクリートの 壁の 隅で
ひっそりと 息をして 蹲る 暗闇の子供
あの中に 溶けていくのなら この鼓動すら
何でも 無いものだと 思った事も
きっと 嘘では ないんだ
夜の 星空は 何も無い子供の 子守唄
玩具は 片付けられ 腕に 赤子抱いて あやす ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=152755
自由詩
2008-04-01T23:24:21+09:00
-
人間の心臓には
部屋がいくつあるのだろう
あたしは今日も 生まれたんだ
小さな部屋の中に
身体の中で
赤く
動いて
有機繊維で構成された
動かない 猫の 心みたい
九つ目の 部屋で
殺されたと 思ってた
あたしは また 生まれた
最後ではないんだ
あたしが 何処からか 来るものか知らない
あたしが 何によって 創られたものかを 説明する事も 難しい
急に出てきた 赤子の 頭に
付いている顔が 見えたんだ
人間に心は いくつ あるんだろう
あたしの心は 生まれた数だけ あるよ
生んだのではなくて
苦しむことも なくて
父親も持たず
あたしという存在自身の赤子は
母体の幻想から成る
子宮の中で
知らぬ間に 温められていた
]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=152754
自由詩
2008-04-01T23:22:10+09:00
-
おかしいでしょ こんなのは
あたしはあたししか愛していないって
誰が言うの
あたためてよ 冷たい毛布
壊れる少し前に望んだ空の色が
煤けていたのなら
この手が抱きしめる資格のあるものなど
何も無いと言われたんだ
あたためてよ 雲
あたしの心 流動して流れるものを
諦めたくは無いんだ
触って猫の爪 引っかかれたなら 殺して構わない
全て身から出た錆だと言っている
知っているからこそ
誰かに形成された事など無くて
あたしはこの身体が造った自我を保っている
一屑の星の子
あたためてよ散らばる空の冷気のその抜け殻
それは宇宙の繭だ
這い出でる者は己の羽根の色を嘆いて飛んだりしない ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=152000
自由詩
2008-03-24T07:59:10+09:00
-
絶え間なく 生まれ変わる 情熱
一秒一秒 どの時も 細切れの時間の中に
産み落とされては 腐っていく 感情
ほら また生まれて
泡のように 弾けては 死を夢に
膨れ上がる 幼い目は 生を獲物に
繰り返される 生命の 代謝
土を 蹴って
走る
とがった爪 の 跡から
ヘドロが 抉り出されて
すれ違う 人々の
冷たい肌に 覆われた
内臓の 匂いがする
喰らい付いて 血が 血が
欲しいよ
渇いて 死んでしまう前に
ビル の 剥がれ落ちた ペンキの
黴臭い 匂いの隙間から
生臭い 血の匂いを 嗅ぎ分け
よだれ 垂らして
あまりの渇望に がたがた震え
その中に咲く
この世で 一番美しい 花の
色を 飲み干して この瞳孔は 息を吹き返す ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=151999
自由詩
2008-03-24T07:55:12+09:00
-
とても素敵な 夢を見たの
上手くは まだ言えない けれど
あの ただひたすら続く 心地よい 感触
ああ ね あたしは 一人の 人間で
それでも 良く 空 だとか 雲 だとかを
自分 だと 思って しまう
今日の夢は 人なんて 一人も 出て来なかったし
形あるもの なんて ひとつも 其処には 無かった
ただ 冷たいような 灰色と 白 でもそれすらないような
なんでもないような 色に 包まれていていて
あたしは それを 見ていたわけでは無く
ただ 目を持たないで それを 認識 していた
水蒸気の 様な わづかばかりの 冷たさと
お母さんの 中で 感じた 筈の
温度の無い 温もり
どこまでも 心地よい 感触
あたしはとても 凶暴な 子供で
それでも 人を 殺したり 傷つけたり することは
少し 苦手なのだと 思う
あたしの欲しいものは 空
泣いてせがむ 訳ではなくて
ただ それが 自分を 生んだのだと
感じている から
手に入れる
あたしは その為になら
この嵐に 身体を 千切られる事も
本当に 構わないんだ! ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=150830
自由詩
2008-03-12T00:13:18+09:00
-
雨雲が 遅れた子供の 手を引いて
流れて 行くよ
短い 指で 数えた 夢は
濡らされて 確かな物など なくなった
外は 声枯らしの 風が 吹いている
淋しいね
哀しみに 辱められた 女が
薄暗い 部屋の 隅で
動けなく なって
孕んだ 感情は
赤く 黒く とぐろを巻く
獣の子
生まれない 命は
母の 温もりを 知れど
消えて しまう ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=150829
自由詩
2008-03-12T00:10:53+09:00
-
暖かい掌に 乗せられると 融けてしまう
透きとおった ものへ 還って
無くなって しまう
もし あたしが あたしである ままを 望んでくれるのなら
優しさなど いらないわ
ただ あいしてよ
何より 優しい あなたを 知っている
けれど 私の身体は 融けてゆくばかりで
何一つ 叶えてなど あげられないわ
この 心の言葉が
あたしを 溶かしきる その前に
心 一つだけ 奪って みせてよ ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=150056
自由詩
2008-03-03T20:35:07+09:00
-
この 身体が 有る事を
あたしが あたしでしか 無い事を
暫くの間 忘れていられるから
もし 理想郷が あって
何でも 思いどうりに 造りかえる事が 出来るのなら
あたしは其処に 感情の 雨を 降らそう
その雨は 透明で 温度を持たない
柔らかく 流動して
人に触れれば 身体を溶かして 混ざり合う
人をひとで 無くすことの 出来る 雨
どろどろに溶けて やがて聞くでしょう
其処に 紛れも無い 鼓動があることを
やがて 見えるでしょう その中に
幾つも 血管が走り 血液がその中を流れていることを
その血に 温もりを 感じるでしょう
それを 破ったり 殺したり する事など
きっと 出来なくなるわ
音楽を 聴いて
其処で あたしの感情は 歌を唄い
確かに 生きて
其処が あたしの 理想の国
誰も 汚す事無く
永遠に ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=150055
自由詩
2008-03-03T20:33:29+09:00
-
食い尽くされた 穴だらけのキャベツ畑の辺で
取り残された 蛹 は唄う 昨日までに見た夢を
甘い花の蜜の匂いも 此処までは届く事は無く
青くて冷たい匂いのする 葉を齧る
空を自由に 飛び回る あの娘等の
あのアゲハ蝶の様な 紺碧の空色した 大きくて美しい
素晴らしく美しい 羽根ですら 私は要らない
楽しげに揺れる うすい愛の色した 花々の
柔らかな甘い蜜に 身体を肥らせる事が とても怖い
煤けた 幼い身体は 今この一秒ですら 膨張し続けて
きっと抱えきれなくなると 言うのに
願いは 叶わない
明日も見続けるだろう この夢の替わりに
一つだけよ 叶えて頂戴 私の願いは・・・・
ただ あの空に なりたい
確実に 変化するこの身体の 成長を止めて
夜に そっと抜け出したいの
あの空へと
穢れを知らず 何の色も無い表情をした 強くて巨きなものになって
素直に泣いたり 笑ったり 怒ったりして 繰り返すだけ
あらゆる すべてのものを その腕に抱きしめて
ただ 素直に 泣いたり わらったりして 繰り返し 繰り返していたいのよ・・・
空は 声も無く嘲笑い
小さな蛹は 震えて 涙 零す ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=147379
自由詩
2008-02-04T23:17:08+09:00
-
もし誰の足音も 届かない様な
そんな国が 在るのなら
一人 足跡も無く 消えてしまおう
其処に 生きる白くて無機質な 父の木の
固く閉ざされた 蕾の中で
もういちど 赤子に戻って 再生を待つわ
この結び目は 私には 解けない
何があたたかで つめたくて
かわいていたり しめっていたり するのか
私には 解らないよ
ただ ひたすら 明滅と 代謝が
繰り返されるだけの 世界で
感覚も持たない やわらかで 透明な手に 抱かれて
灰と鼠色した ブルーを夢に 見ていたいの ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=147378
自由詩
2008-02-04T23:15:51+09:00
-
人の罪を知った瞳
青く 煙り
瞼の上で錆びついた空想
冷たい犬のように
空見上げて感化される事をとめて
今度こそ本当に
溶け出そう
ながれうごくものに
なって ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=146374
自由詩
2008-01-25T20:35:44+09:00
-
i don't want to konw more tears.
'cause i can't hold it any more........
a huge black monster within me,
named hates, eatin' my tenderness every night.
and my bited heart can't feel love of you any more.
how do i do?
tell me please!
tell me please!
if you aren't doing it, my monster will bite your heart and eaten at all,
but i reary realy don't wanna .........
舌の上で 溶けた 蝶が 笑っても
愛してよ
明日を信じる事さえ
今の私には難しい
砂粒から 私は 孵る
一秒一秒のざらつきの隙間から
産み落とされてゆく孤独な卵白
目の開かない雛鳥は
胎盤を自分の嘴で引き裂いて
鳴けない咽喉で唄いはするけれど
冷えた心臓は戻らなくて
苦い雨飲み込む ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=146373
自由詩
2008-01-25T20:34:12+09:00
-
空間の上澄みに
自我は存在しなかった
あの空の色と
嗚咽を繰り返す
空間の心臓
それこそ この
肉体 初めから
存在し 無かったもの
ここよりはじまり、
僕は既に ここには
いなかった。 ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=145980
自由詩
2008-01-21T21:47:19+09:00
-
両手に掬い
泥の船を捏ね
漕ぎ出でようと仰ぎ
ソラを象る繊維は翻る
そこに歪む黄金の
虚ろな一つ目鬼が
無邪気な一人遊び
指差しごっこ
あの第二関節に
止まっている極楽鳥は
船人の歌を胃袋に抱え
ふくれ巨大に伸び
その時破裂した
轟きは眼前の河
出ずる元は釈迦
是の反吐と謳うが
強酸の雨に
極彩色に身体は
褪せ行くばかり
足元の
船を見やればとうに
形無く黒々とした
膝と雨粒の混ざり合い
反吐と心臓の鼓動もなく
それも流れ行くばかり
ヘドロからの船人達 ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=145978
自由詩
2008-01-21T21:45:53+09:00
-
砕かれる自我と知らぬ顔のミミズク
其の目に見入られる真空の闇だ
内泣く子抱きて己が頬叩き
細胞沸く熱 夜を灯す
イタイ イタイ イタイ ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=145227
自由詩
2008-01-13T05:06:34+09:00
-
咽喉より吐シャ物もしくは胃
−何も知らないコバルト・ブルウな鳶色に嫌われてしまうよ −
大車輪の自転車追いかけてる
あの女の子本当はピンクが好きな
そして夢
白日のもとさらす背骨 ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=145226
自由詩
2008-01-13T05:04:24+09:00
-
100円ドロップ・アウト
円ドロップ・アウト・サイダー
忘れた頃に 蝿
飛んで火に落ちる夏の虫
何も無い 何すら無いよな
ピンク色した 唇
咽喉から 吐くんだ
馬鹿って 言われるのよ
その言葉が鼓膜を這い出して
脳内に寄生するから
みたこともない 夜に
照明尾鰭が揺れている
この 体内に苔を喰らって
生き続く熱帯魚の性能 ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=145149
自由詩
2008-01-12T02:56:57+09:00
-
青い感情線の
交わる先で
蛍光灯に揺らめく 影
まるでだれも気付いていない
まるでだれも存在を認めない
寄生することをゆるさない
この 手のひらの
翻されたときに 冴え渡る
さくらいろ と 白銀
どこにもやれない無常環状線 ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=145148
自由詩
2008-01-12T02:47:57+09:00
-
何者でもない声を発する
雪と似た咽頭音
一点の曇りも無く
降り積もれ
欲望の先
掲げられた理性の
希薄なる存在感
撃ち砕け
己が身の希薄さを
水銀にも似たその
叫びを
今真に欲する ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=145147
自由詩
2008-01-12T02:45:58+09:00
-
水とともに夜を
飲み干す家族
幸せでしかない事
テア・ドロップ
みたいな形
月が風に
たなびいて
夜明けのいろした
足長を待っている。 ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=145023
自由詩
2008-01-10T20:38:36+09:00
-
自分が生み出して死ぬだろうもの
されとてやがては死に行く
私の内臓を喰らいなさいと
母は嘯く。
されとて死に行く者どもよ
無駄に唄うな
徒に打たうな
待ちうくのは
すべてトランクへ
黒い兎の
視神経細胞
片鱗で
揺らすように。 ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=145022
自由詩
2008-01-10T20:36:48+09:00
-
狂という非
今日という日
それは
抉り出された
罪と空腹
服を着ないで歩く
その目から
濁った流線型
黒いかかと
にらみつけたブーツ
鉛のようにぶつかって
銀色の内臓が
はじけとぶ ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=145021
自由詩
2008-01-10T20:35:40+09:00
-
鬼はどちらかなんて分からないと答えると
かけた歯を見せてうれしそうに笑う
ぼくにはそれがとても無邪気に思えた
鬼さんこちら手の鳴る方へ
小さな手が何本も束になって
始まりに向かって伸びていく
いっしょにあそぼうよ、あそぼうよ、
ちいさなゆうれいが廻りまわって
僕のところで終わる
鬼さんこちら手の鳴る方へ
そういうものが僕には祈り、に見える
小さくいながらに明日が続くことを
続かないかもしれないことを知っているようだった
僕は這い回るいくつもの明日の可能性を探しながら
夕べをとじこめた冬のグラスを洗ってたら手から滑って落ちた
割れた破片を拾い集めるその行為は複雑に明日へと回帰していく
そこの真ん中にいるのは大人の僕を纏った小さな僕
何日も太陽の沈まないまちで子鬼はとうめいな破片を拾っている
何日数えても昼間の月には出会えないのを知っているように
アスファルトの上には楕円形の走り書きの跡
それを1、2、3、4、と数えながら飛び跳ねていく
笑ってんだあカモシカが髭をそって遊びにくるよって
フェンスにぶらさがって明日も明後日も来ないことを感じている
変わらない日付をひとつ越える間に惑星のひとつひとつに名前をつけている
白いねずみが跳びあがって夜が来ないのを祝ってる
感じた隙間は僕が僕でさえないときがあるからだ
鬼さんこちら手の鳴る方へ
歪んで行く地平線に太陽が触れた時が最後だと子鬼が言う
僕が僕であろうとした時に日は暮れてしまうのだろうか
幼い質問をかかえながら僕はクリーム色の街で息をする
ひとりでぐるぐる歩き回りながら言葉の最後を少し噛みしめる
大きな拍手を受けたみたいな気持ちになるとき僕は思わず手に汗を握る
小さな手が、小さな手が、僕に拍手をするよ怒ってないから出ておいでって
僕は荒野に置かれた白い小箱について考える
昼間の月はきっとその中にはいってるんだと思う
フェンスにぶら下がった子鬼たちが不思議そうに眺めている
女の子の子鬼が子鬼がフェンスの針金で出来た傷が
瘡蓋になっているのを気にしてごしごし擦っている
ワールド イズ ノット マイン
例えば手に入れようと思うことも欲望することなら
手に入れないと思うこともまた欲望することになる
僕の着ている服の一番上のボタンが欠けている
そこから広がる次を指し示すラインに
僕はまだ良くないことを考えている
例えば僕の最後がそれならば
僕は本当に子鬼なのだと思う
欲望することは容易い
渇望することは容易くはない
例えばそれだけのことをしても明日に繋がらなかった時
踊っているのは子鬼のダンスで夜明けを告げるときに始まる
青が一番怖いのは夜明けだという
だから踊ろうよ夜明けのダンスに月と太陽を浮かべて
僕と子鬼と君をみんな連れて日曜日がまた来るよ
僕は君の歩幅が好きだ眠りながら手をつなぐのは
明日のかわりをもうずっと探しているから ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=126173
未詩・独白
2007-07-13T18:02:01+09:00
-
それはきっと小さなことだろうと思う
君の喉は箱には入っていないんだね
はじめて見たものをは、じ、め、て、
って声に出来るの?
夜になると夕焼けが歩道橋を歩いていたんだ
指?唄えるの?
いつも呟く言葉を忘れたからいつまでも
ど、う、し、て、 かな?
小さないたずら笑いを連れて帰る
ギグル
地平線に沈むのはきっと太陽だとか、
時間だとか、歴史だとか言ってるけど
僕の踏んだものが少しだけ透明に見えるんだ
それはきっとみんな他の人の指なんだろうって
な、ん、だ、ろ、う?
初めての言葉って覚えてる?
2個目の心臓があるから僕はどうしても死なない
喉笛締め付けられた時の気分を覚えてる
地、平、線、だ
きっと皆が心の奥で言葉を大事に使って
大好きに思っているものを押し殺す程
ギグルって分かってるそれだけ
蟻が歩くタイミングに合わせて下らなく笑う
指で数を数えてるのってまるで似合いもしないのに
つ、か、ま、え、て、
帽子に目の色を少しだけ映し変えて
指が退化した分だけ時間は過ぎ去った
誰も知らない
ゆびさしだけで人は殺せる
発音だよ
わすれないでいたって
ゆ、び、さ、し、
合わせて笑うのは痛くて痒い
内緒
誰にも触れない指の色見つけたから
分からない時はきっと夕方だけだよ
僕も、
君も、
内緒でみんな退化していて
深海の色を真似している時に
僕は内緒でかすれている
その時の色を答えられるの?
あお!
楽しい色ってどんな色か教えてよ!
きいろ!
この世界で一番最後の色は
ギグル
君ひとり
違う人になった時の僕だ
そうでない時の僕は
癖なんか気にしない
たったひとりで歩いていくから
分かりやすいのは
分かられるところが少ないから
何かをとても大事にする時のそういう心をね
ギグル
君なんて僕ひとりも知らなかったんだ
誰も見ないように消えて行くのなら
ねえ
ねえ
ねえ
わかったよ?
色を踏む時の感触
僕と僕はひとりでいるけどほんとうはふたり
だから僕は死なないで雨の中を濡れているだけ
誰かが見つけたいちばん端っこは見なかったふりを続ける
いつも使う言葉を何から忘れたらいいのか分かんない
二人ぼっちの世界はなんとなく砂糖の匂いがした
ギグル
内緒で退化は進んでいる
僕の掌の小ささだ
二人で分け合う世界を考えていただけ
見つかりもしない鍵穴を探すみたいに
夕焼けを信じて背を向けてみるんだ
それがこわいこと
華奢な爪先のライオンとキリンを見つけた
この世界は
雑多で大きくて邪魔なものばっかりで
僕は嘯いてその幅を広げている
そうだったよね例えば君ひとり僕を知らなかったら
ゆるく巻きついている日常が爛れていくことだけを知ってたみたいに
ミュールから世界ははみ出して水溜りを作っている
最初で最後の誤まり
ギグル
君を探し続けること
世界で最初に見つけた君を見つけたこと
ゆるくなって日常は続くから
それを唄っても尚歩き続けている
鼻歌を歌いながら
心配事はもう忘れた
ギグル・ミー
なんとなく世界が動き出す頃に
ねえ早く会いに行こうよ
言葉に不自由な青少年におすすめ!
今日の膝の上に載ってる楽しみは全部嘘で
明日もそれが続くことを知ってることを知っている
か、ら、
ポツリズムはイズムから剥がされていく
ろ、く、で、な、し、
僕のとまった指先で
頭文字だけが浮遊して
それを丸めて捨てる
現実なんかいらないんだ!
黒く笑っているいたずら模様のパンプキン
蹴って転がしたら世界の動く音が聞こえてきた
右に左に足音を踏み込む
リズム 縄跳びを跳ぶときみたいに
海賊の2個目の心臓を奪う
もしかしたら昨日に帰れるかもしれない事を
見ていたパンプキンボーイはいたずら笑いを連れて帰る ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=124837
未詩・独白
2007-07-03T03:59:57+09:00
-
僕の過去は沈むたびに息継ぎをしている
腫瘍のような実を実らせてる昼間の空気
(そうですか、から会話は始まって)
何も無いという事を研究している彼女は黙って
俯いたまま何も喋れなくなっている
(ふるうことばは境界線を抜けて僕の
掌の形をかたどっていく)
そうですかで終わりなんか来ないって事
まるで僕は昨日初めて聞いたように
(僕は実際そのひとことで終わりが来ると思っていた)
塗り替えられる世界の音も知らずに引きずられていく
音楽は血液の流れみたいに耳の奥から突き抜けてくる
息苦しくなると空を見る、触る、空気触媒の中で飛行機の
飛んでるあたりまで手が届きそうな気がする
太陽が怖く見える日があること 僕には死なんかよりも全然
足音鳴らす感覚で近づいて来て離れないものが昼間、だとしたら
どこまでもどこまでも逃げられる日があるよ例えば夜、が続く日のこと考えて見て
僕、の発音で雨に濡れた夜を思い出しながら心音を口ずさんでる駅のホームで
ここで飛び降りる人はきっと世界の果てまで逃げられる、と思って飛んだんだ
逃げられない想像を何度も繰り返して、何度も何度も繰り返して
(ねえ君、僕の知らない一言を言って見せてよ、一体何があるんだい?)
大体のことは想像してきたしちっとも驚けたりな
煙草の煙がやけにきれいに見えるから困っている
街はまるで箱庭のように僕らをいつも飼いならす
顔に手の甲あてて「まるで辟易している」のポーズ
(ちっとも終わりなんか来ないのを知ってたの?)
終わるように、浮遊するように、消えながら生きていく
それくらいしか僕に出来ることはなにも無い
たくさんのドアの向こう側にたくさんの人が居て
僕は僕を背負いながらそのドアのひとつひとつをノックする
(瞳孔が腫れあがってから僕はまるで何も見えなくなってしまったんだ)
誰の顔が誰であるのか僕は忘れてしまった
紅茶を飲み続けたけれど砂糖を忘れていた様なもので
お前って言う言い方をされるときに床に転げて笑い出したくなる時と似てるんだ
(僕はいつものびすぎた髭を剃る時にはキリンになる方法論を考えている)
いつでも靴を飛ばそうと思って足まで飛ばしてしまう僕を
彼女はきっと何も分からない人だと思っている
(飛んでいった僕の足は明け方の冷たいアスファルトの上を歩いて
昨日の夜を連れて家へと帰ってくる) ]]>
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未詩・独白
2007-04-28T09:47:08+09:00
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あめふらしを待っている
鍵をなくされた僕は
近づいても遠ざかっても
同じ場所にいる
牛の頭骨をかぶった
悪魔が迎えに来るよ
君と同じ足取りとそのテンポ
ゆっくりと掌の黄色を奪っていく
なんど踝を数えても足りないのは
3分に1人子供が生まれているから
僕のボタンが家出した朝に
連なっては繰り返すリズム
黒い動物が人を食べては殺し
食べては殺しを繰り返しながら
嘔吐している
吐き出された女の子には
食いちぎられた人間の腕や足や
髪の毛と反吐が纏わりついている
眠っているのか起きているのかは
分からないがまるまったきり
うごかないでいる
僕が考えるのはキリンの睫毛について
それはきっと彼女の胎内で育まれたもので
初めから睫毛があるわけではなく
それはキリンの形すら象ってはいないのだろう
僕はジャガイモを剥くかなり大きなものでも
剥いているうちに小さくなってしまう
僕は食事をするかなり沢山の人に取り囲まれながら
食は殺しであることに誰もを気付いていない振りをしている
僕は言葉をひたすら食うそして言葉を殺す
キリンの首には前ボタンが5つ住みついて
僕の首よりはかなり居心地が良いという
睫毛からは雨が降ってきていて
僕はひたすらキリンも食うそしてキリンを殺す
彼女は菜食主義で草食動物のふりをする
いつかキリンのお母さんになる夢をみながら
吐き出されたまま丸まってねむっている
交差点に立っている僕は信号の水色を気にしている
背中からは家出していったボタンが飛び跳ねながらついてくる
空ではあちらこちらで産み落とされる前のキリンの心音がしている
キリンは分離してあちらこちらに茶色い斑と黄色が散乱している ]]>
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未詩・独白
2007-04-21T23:49:48+09:00