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ja
Poems list
2024-03-29T17:09:21+09:00
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空は茜と群青の混じり合った見たこともない色をしていた
片思いが死に変わる瞬間がもうすぐ来る
君の顔は花に埋もれ見えはしなかったが
死臭と花の香りの代わりに油絵の具の匂いがした
君に違いない、そんなに強い油絵の具の匂いのする人なんて
他にいやしないさ
好きだと言ってた気がしたから、カラーの花を添えた
カラーを供えてるのは僕だけだった
青い山羊に乗った君の父親がありがとうと頭を下げた
亡くした片腕がじわりと痛む
せめて君と一緒に亡くして良かった
僕はいつか他の人を好きになるんだろうか?
この痛みを忘れる日がくるのだろうか?
ただ確実なのは、君とはさようならだということだ ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=343705
自由詩
2018-12-20T12:17:40+09:00
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http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=343556
俳句
2018-12-14T10:58:22+09:00
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写し込まれた群青
ひっぱられて端の歪んだ空
空の向こうパーセクの彼方
星星のあいだにあなたはいるの
虚空を見つめる猫の目には果てが見えるの
すべてが宇宙でつながって
いつかあえるとしたら
全部イコールになるのだとしたら
私は粒子になる日まで
世界の果てで祈りを続ける ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=343534
自由詩
2018-12-13T19:32:12+09:00
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全く意味不明
何もないビジョン
いっそ鳥になろうピジョン
先の見えない迷路
俺の未来は何色?
俺は勇者のはずだった
今は家でシーシャ吸ってる
自分に何もない感覚
ありもしない絵を描く
こんなのは嘘だ
俺はドアをあけ外に出る ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=343306
自由詩
2018-12-05T12:10:42+09:00
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ブラウン管のモニターはとにかく重い
走査線と1イント
ドットとインターレース
僅かなモニタのにじみ
私にはそれがすべてだった
いまでもそれがすべてでありたかった
心も傾いて縦画面になっている
消磁ボタンを押してほしい
私のディップスイッチ
何番をオフにしたらいいかわからないのです ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=343296
自由詩
2018-12-05T00:53:55+09:00
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この世ではじめて美しいものを見たと思った。彼女の瞳の中にはいつも星が宿っていた。その星は真昼でも太陽にまけず照り輝く、地上で一番明るい星だった。そして永遠に輝いていられるはずだった。
―――私はダークマターのように彼女から微笑みをうばいとってしまった。
彼女は、笑わない、少なくとも、この世のものたちには、誰もわからない、彼女は、誰にもわからない、彼女を…。
星は輝きを失った。一見して輝いてるかのように見えたとしてもそれはただ光をはねかえすだけの硝子の輝きでしかない。多分、その星は光をとりもどすことはないであろう。それに、彼女にそのような意思がまったくないことも確かだ。
漆黒のナイフ…あれが始まりだった。あれが全ての始まりだった。彼は凶悪な人体のパロディーのようであり、同時に十字架の形をしていて私を見ていた。暗黒の…漆黒の剣…光を照り返すことさえない、まるで私のようだ。そう、剣は私の分身のように、私の体内から生まれ出たもののように思えた。 彼を生み出したのは私… そう…すべて…
―――すべては私のせいなのだ…。
彼女にはいつまでも花のように笑んでいてほしかった。
それを壊したのが私で、勝手ないいぐさだとはわかっていようとも、私はそう思わずにはいられないのです。 ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=342868
自由詩
2018-11-16T12:49:35+09:00
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今日はやめておくわ、と私は言って家路に着いたけれど、どうも後ろから水をぴちゃぴちゃさせながらつけてくる人がいる気配がする。
貴方はもういない人なの。わかってほしいけれど、
「わかってないのは私の方ではないか?」
ふっと思った瞬間足音は消え、星天だけが私を見下ろしていた。 ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=342854
自由詩
2018-11-16T00:20:39+09:00
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淋しくて寄り添うように折り重なってる
音のない世界にカサリと観葉植物の葉の落ちる音
それでも君は決して起きたりしない
のそのそと目覚める君
寝ぼけまなこでおはようって言ったけど
もう11時を回っているよ
ぼくはといえばピンクと白と黄色の薬を飲んだのに
まったく眠れていないんだ
君と重なることができない
これでは僕は君と重なることはできない ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=342651
自由詩
2018-11-08T10:15:43+09:00
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君の寝ていたベッドのへこみがまだ残っている
新学期の飛び降りのニュース
こんな天気じゃ天使も飛べないだろう
4階からなら助かるかもしれない
ニュースに聞き耳を立てる
強風にあおられ天使は土の上に落ちたそうだ
神様はきまぐれだ
君の残したベッドのへこみに顔を埋めてみる
君の鼓動が聞こえてきそうだった
一度飛び降りたことのある君
僕は一階にしか住まなくなった ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=342302
自由詩
2018-10-28T15:29:33+09:00
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猫には見えるのだろうか
死んでいった魂が
都会では星さえ見えないが
ほんとうは暗闇の向こうに先があるのだ
しんとした部屋、片付いてはいないが汚くもない
自分はこの大きめのLDKが気に入っている
4階のベランダで空に手を伸ばす
事故物件にしてしまうにはもったいない部屋だと、考えた
猫が足元にすり寄ってきた
部屋へ戻って食べかけの林檎を食べよう ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=342165
自由詩
2018-10-24T16:50:30+09:00
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変わりに美しく光るもの たくさんあるねと
君は白い息を吐きながら言った
じゃああれはなんだ
輝いてありえないギザギザに飛ぶ
君は「UFOだね」と言って
笑った
君はその週の終わり
他の男のところへ行ってしまった
あの夜空に輝くUFO
あんなもの見たのが 良くなかったのだろうか ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=339769
自由詩
2018-07-12T14:07:40+09:00
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4階のベランダでかみしめてた
YESかNOの答えを求められて
あいまいな答えをして殴られた
コンクリートに打ち付けた
頭はよけいパーになってしまった
パーになったので気軽に
血管に異物を流し込むようになった
異物は死を親くしたが
気持ちは生にすがるようになった
もう4階のベランダには行かない
パーでも生きることはわかる
これからもパーのまま生きる
パーのままで死ぬまで生きる ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=339373
自由詩
2018-06-25T13:27:33+09:00
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叶わず
熱は体力を奪い
はいつくばる
夜は深く
シリウス・カノープス・リギルケンタウルス
輝いてる
寝返り打ちながら
胸の鼓動確認し脈数えてた
眠れない夜
思いだけなるだけ遠く
あの銀河まで
薬の作用で見る幻も
太陽フレアに溶けた
存在、意識、そして至福 ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=339129
自由詩
2018-06-16T11:17:12+09:00
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華やかな結婚式が行われていた
入り口のゲートは開かれていて
お祝いに来たたくさんの人たちが
花びらを宙に舞わせて新郎新婦が出てくるのを待ってる
庭に出てくるすらりとした長身の新郎
半歩遅れて手を取られ庭への階段を降りてくる新婦
白いヴェールに白いドレス
手には真紅の薔薇のミニブーケ
遠目にも分かる、美しい女性だ
しかし、ぼくには見えている
新婦の頭の白いベールは燃えている
青と赤の混じった炎を放っている
多分彼女も感じ取っているはずだ
彼女と目が合った
「おしあわせに」
聞こえない距離だけどひとこと言って
ぼくはその場を後にした ]]>
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=339093
自由詩
2018-06-14T15:26:54+09:00