2007 02/01 09:55
川村 透
王様の耳たぶを引っ張ってやりたい。時間はかかるよ。どうしてみんな、ナイフを振りかざして踊っているんだ？落ち着いて座って深呼吸して。もう僕の手も足も、この堤防を決壊から守るために、四つとも突っ込んでしまっている。少しでも手を離せば大変なことになるんだよ。もう、ずいぶんと魔法のタネを使い尽くした気がする。僕のやわらかい心臓は金魚みたいに、むき出しだ。赤子に触れられただけで、そう、終わってしまう。終われば、少しは横に、なれるのだろうか？僕は、廃墟を産み落とす時を待っている、とでも言うのだろうか？