03/20 01:39
佐々宝砂
こんな議論やめちまえと某氏が言うのですが(笑)、気分がどうもすぐれないのでまだ書いてみることにします。
私は環境という視野ばかりでとらえているのではなく、あくまで景観の問題だととらえています。ただ、私は、そもそも「美しい景観」ってなんなのですか、と問いかけたいのですよ。気取った美的主義うんぬんなんて非難はしませんけど、美の基準は個々の文化に多くのよりどころを持つと思います。川砂利がたまった風景を美しくないととらえる人が実際におります。私はそのひとたちと議論しますが、別に彼等を非難しているわけではありません。いろんな意見がありますが、一緒の土地に住む以上、議論はある程度必要です。
私の好みとは大きくかけ離れますが、コンクリートで固められた川岸を美しいととらえる文化もあるかもしれません。外国産の花畑を美しいととらえる人もいるでしょうし、私のように野の花や一般的には醜いとされる虫を愛しそこに美を見いだす人間もおります。私はそうした自分の好みについては、きちんと詩にしております。声高に宣伝する気はありませんし、詩を好みの景観のために利用しようとも思いませんけど、私にとっての大切なものについてはちゃんと詩にします。そういう詩作の可能性は否定しません。
「美しさ」の基準をつくることに、私は危険性を感じます。景観はもちろん美しいほうがいいのですけど、私は「絶対的な」美しさというものを信じていないのです。