11/26 13:00
佐々宝砂
水の底を泳ぐ。淡水で、透明度は高いがごく淡くちゃみどりがかっている。川ではなく人工的な水路だ。鯉に似た白っぽい淡水魚が一匹ひらひら変な泳ぎかたをしている。ふと不安になって見上げると、水面近くに半透明の、あれは、魚なんだろうか。大きくはない。15cmかそこらだ。閉まらない円形の口にぐるりとがった歯がならぶ。絵に書けそうなくらいはっきり覚えてるのに説明がむずかしい。とにかくそいつは気持ち悪くて危険な吸血淡水魚で、やばいなあと思ってるうちに右腕にくっつかれた。慌ててはがした。針を円形に並べて刺したような傷ができた。ネコギギってやな魚だなあと思ってた。
#実際のネコギギは無害な魚で、上記吸血淡水魚とは似ても似つきません。