2006 09/12 18:28
佐々宝砂
頭痛で寝たら見た夢そのさん。
記憶がぜんぜんない状態で、延々と続く行列のなかに紛れて歩いている。なんで歩くのかよくわからない。歩かされている。少しずつわかってくる。いま世の中は全体主義政治の時代なのだ。個人の夢も望みもすべてかなわない、個人の労力はすべてひとつの権力のために使われる時代なのだ。私は未来からきたタイムパトロールで、この全体主義時代を歴史通りに存続させるために監視している。私の敵対勢力は、この時代を早く終わらせようとしている。彼らは、この時代はあまりに非人道的だと言う。私もそう思う。だけど私は歴史を守らなきゃならない。それが私の役目だ。
とぼとぼ歩き続けて行列を外れた。私の家だ。というかアパートの一室。びっくりするほどクモの巣だらけ。私は押し入れからコンピュータを出して、隣人を監視する。彼は私と同じく未来からのタイムトラベラーだ。しかし彼は私と全く逆のことをしている。彼はこの時代のパルチザンと連携し、政府転覆を狙っている。
ディスプレイに女が映った。彼と抱き合っていた。女？ この時代の女だ。彼は個人的な意味でも歴史を攪乱する気らしい。こんちくしょーと思った。妬いてるのか私は？ それとも職務か？ どっちでもいいやとおもった。隠れて活動しているのがひどくいやになってきた。ぶっぱなそう、と決意した。ダイナマイト10本(どこから出てきたんだか)に火を点けて隣室に乗り込んだ。
どかーんと爆ぜたのかどうかはわからん。目が醒めた。