2005 05/30 16:02
佐々宝砂
説明がむずかしい。最初はマンガ仕立てだった。私はときどきマンガをぱらぱらめくっているような夢を見る。昨日の夜のは、伊藤潤二みたいな絵柄。主人公は「ぼく」で、都会に出てきたばかりの若い男だ。で、「ぼく」が街を歩いていると、ストレートの髪の長いきれいな女がきて「あなたの身体をちょうだい」と言う。誘惑されたと思った「ぼく」は、女とラブホテルに行く。シャワーを浴びてきた女が「ぼく」にからみつく、蛇みたいに舌を出してくねくねと、しかも溶解してゆく。もうどう見ても人間じゃない。逃げようとする「ぼく」の腹部に女が融合する。黒いコマがいくつか続いて(マンガ仕立てですから)・・・すらりとしたきれいな(さっきよりかなり若いが同一人物と思われる)女が立ち上がる。腹部に、もとは「ぼく」だったとおぼしきひからびたものがぶらさがっている。
で、続きは普通の夢になった。私は何代か続いている開業医の娘(という設定)。さっきの話にでてきた女が、腹部にできた腫瘍をとってくれと言ってやってきた。私はカルテを作って、ついでに同姓同名がいないかどうか、また彼女がかつてこの病院に来たことがあるかどうかをパソコンで検索した。1988年に来ていた。1988年だったらこの人はまだ子どもだったろうなと思ったが、父の顔色が怪しい。なんとなく、記憶にあるらしい。古いカルテをさらに調べたら、1920年、1948年、1968年にもこの病院に来てることがわかった。1920年生まれだったら、今は85歳のはずだが、女は若く見える。20歳以下にみえる。
つまり、つまり、つまり・・・・と私はいつのまにか自分で話を組み立てはじめていて、そんなふうに頭を使ったものだから、目が醒めてしまった。でも面白い夢であった。