2005 01/04 08:24
Six
母が「お父さんに朝ごはんを作ってあげて、それから一緒に食べてね」と、言って出掛けて行った。わたしは友人からビデオテープを借りているのだけど、見つからない。「これかも?」と思うテープには、不自然にラベルを貼りかえた跡があって、父に訊ねてみると「ああ、確かに他の番組録画してもたかな。まあ、ええやん」と言われてムカっとくる。そして父は「とにかく早く朝食作ってくれ」と言うから、わたしは仕方なく冷蔵庫を開ける。
父「卵はオムレツかスクランブルにしてくれ」
わたし「今、卵ないよ。最近高いんだよ。知らないの?」
父「鶏肉とかハムもあったよな」
わたし「あるよ。そこに座ってて」 冷蔵庫にあるハムや野菜で料理を作り始めるわたし。
父「鶏肉…それから、味噌も」
わたし「味噌??」
父「今からだしとってたら、会社に間に合わない」
わたし「味噌汁がほしいの?ほしいなら最初から言ってよ」
わたしは、冷蔵庫に昨夜の残り物のような味噌汁を見つけて、それを鍋にうつして温めはじめる。父はわたしの周りをうろうろしているが、何も手伝ってくれない。母も苦労してるんだなあ、と改めて思う。トースターからトーストがあがり、取り出していると、
父「そのズボン、だらだらしすぎやぞ。もっとピシっとちゃんとあげとかんと、足が短く見えるぞ」
わたし「これはパジャマのズボンだからこれでいいのっ」
本格的にむかついてくる。紅茶を注ぎ、それからさっきのトーストにバターを塗ろうとしたら、父はちゃっかり自分の分のトーストだけバターをつけて食べ始めている。信じられん。わたしの分のトーストなんてもう冷め冷めじゃないか。「なによっ!自分ばっかり!もうやらん!!」と叫んで、父に紅茶を投げつけて、そして目がさめた。