何故あなたは詩を書くのか?[49]
2006 01/22 02:54
藤原 実

>>39 は、おおむね賛同でポイントを入れそうになったのですが、「あえて不自由な媒体を選んだのが詩人」というところにひっかかりました。カッコ良すぎるような気がして。

それでよくよく考えると、「「手っ取り早いから」と「詩」の形態を採用した」という方にむしろじぶんは近いのではないか、と思い返しました。あえて選んだ、というような意志的な理由ではなかったなあ…。

  少女死するまで炎天の縄跳びのみずからの円駈けぬけられぬ   塚本邦雄

はじめはコトバと遊んでいるつもりだったのに、いつのまにか果てない地獄めぐりに落ちこんでいた…というのが本当のところです。

寺山修司は「『意味』と『無意味』とがきっぱり区別できない時代に生きているからこそ、ぼくたちは言葉にこだわって生きているのではないだろうか。ぼくにはどうも生きるってことは『意味』でも『無意味』でもなく『意味ありげ』なことなんだ、っていう気がするんです」と語っていた。

『意味ありげ』という宙吊り状態にどれだけ耐えられるか、というところに、なんだか後ろ向きではあるけれど、ぼくが詩に興味を持ち続ける理由というか、パッションの源があるような気がします。
スレッドへ