何故あなたは詩を書くのか?[16]
2006 01/10 09:31
ふるる

行きたい場所があるんです。
その場所は静かで、時間も流れているようないないような所なので、風が冷たくなったり日が暮れたりしないので私は寂しくありません。
詩や、音楽が終わったときの余韻が永遠に続いているような場所。そういう場所につながるような詩が書けたらなあというのを目指して書いています。

あと、私の書いた詩と、それを読んだ人が、海岸で、波しぶきを見ながら何かを楽しそうに話している・・・・あるいは、夕暮れの丘に一緒に座って、夕日を眺めながら、何も言わずに黙っている・・・・そいういう現場に立ち会えるのは、覗き見みたいで申し訳ないけど、幸せなことです。

それから、書けば書くほど詩の難しさや面白さがわかって、
興味がわいてきて、色々調べれば調べるほど、芋づる式に色んなことを知っていくし。

さらにさらに、日本の宗教を持たない人が、祈りの言葉を個人個人でもてたらなあ、と思います。
それを唱えると心がほぐされて、あったかくなって、という。
もしかしたら、良し悪しとは関係ないところで、自分の詩の中の言葉が誰かの心の灯りになれるかもしれない。
自分の詩にできなくても、一人でも多くの人が書いて、見せてくれたらいいなあと思います。

最後に、これは個人的な空想上の問題でしかないけど、自分は存在するけど、意味的には無である0みたいなものだと常々感じていて、0の存在、その存在意義を証明するには、他の数字をもってこないとということで。自分の書いた詩と、それを読む人によって、自分は自分であることを、誰かの夢の中の産物ではないことを、自分自身に証明できるんじゃないかなあなんて。
自分の居場所を確保したいとか、自己実現とかそういうのでなく、それ以前の、
自分はいま、ここに、確かにいる。という実感が欲しいんです。
例えば地球上から全人類がいなくなったとして、その時自分はちゃんとそこにいられるのでしょうか?
触っても、声をだしても、誰もいなければ、自分を自分として感じられなくなってしまうのではないでしょうか?
誰もいなければ、自分を自分として感じる必要がなくなって、自分を見失ってしまうのでは?
いやいや何より、自分は今本当にいるのでしょうか?(いたのでしょうか?)
消えていく最後の瞬間、(いいや、確かに、いた)と言いたい。
自分の書いた言葉、持ち続けている言葉、あの言葉こそがその証拠だ。と言いたい。
わかんないけど、人類が滅亡しても、地球がなくなっても、数と、言葉だけは残るような感じがするから・・・。
べつに未練たらしく生き残りたいわけでなくて、何か、やっぱり寂しいじゃないですか。
何もかも消えてしまったら。

変ですかねえ。
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