何故あなたは詩を書くのか?[130]
2006 05/13 02:29
佐々宝砂

今夜、ドアーズの動画みてておもったこと。

私、これまでいろんなとこでいろいろとあれ読んだーこれ読んだーって書いたけど、
確かに私、たくさんのもの(割合からすると詩は少ない)を読んだけれど、
だけど、だけど、私、私が詩を書き始めたのは、谷川俊太郎のせいでも、
長田弘のせいでも、新川和江のせいでも、寺山修司のせいでもない。
まして入沢康夫や吉増剛造や田村隆一のせいでもない。
よく考えてみたら親のせいでもない。親に教わったっていやなことは続けない。

ジム・モリソンがわるいのだ。あの気狂い男のせいで私は詩なんて業に捕らわれた。
私は私を癒そうとして詩を書き始めたんじゃない。
さみしかったからじゃない。しんどかったからじゃない。辛かったからじゃない。
失恋したからじゃない。だけど、偉そうな理由さえ、ひとつもない。

ただ惚れたからだ。ほかに理由あるか。
私は好きなひとのようになりたかったのだ。
ううん過去形にするのは間違いだ。
私はあのひとのようになりたいのだ。無理だとしても。否、無理を承知で。

今夜、彼の"Texas Radio"を聴いておもった。あれは音楽に乗せてるけど、
歌じゃない。あれは詩の朗読だ。私はああいうものがやりたかった。
(なんで過去形にしてしまうんだろう、ほんとうは違うのに、違うのに)
私はああいうものがやりたいのだ、今も、わずかにでも、可能性があるのならば。

愛されるのはそもそも無理なのだし望んだこともない(相手はもう死んでる)。
好きなひとのようになりたいっていうのは、おかしいことだろうか?
そんな理由で詩を書くのって、へんなのだろうか?
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