何故あなたは詩を書くのか?[119]
2006 04/02 04:00
k o u j i * i k e n a g a

僕は以前、小説も詩も両方書こうとしていたのですが、いま自分自身で読み返すと、
どっちもうまくいっていないなあ、と思います。
詩とか小説とか文学とか、それらの言葉の意味するものに
足元をすくわれていたんだなあと、いまになって思うのです。

自分よりも凄いと思う人たちがずっと昔から議論し続けていることを
今さら考えてもはじまらないけれど、「ずっとそういう議論があったんだ」と
考えること自体は無駄ではありませんでした。

僕も一旦書いた詩を、膨らませてなんとか小説にならないか、と
あがいたりしてみました。まったくダメでした。
でも、まったくダメだった、という経験ができてよかった。

僕は、それが何なのかわかっていないのに、「これは小説、これは詩」、
「詩を書くんだ、ほら一行目を書き出すんだ」、
「小説を書け、プロットを作れ、会話に凝れ」なんて
頭でっかちにやっていたのでした。そりゃ書けんわね。

なのでここ何年か、実際にはほとんど書いていないのだけれど、
でも静かな嵐のようなものの中、ずっと考えてみました。
いまは昔にくらべて、自分が書いているこれが詩であるのかと迷ったり
小説を早く書き上げて応募しなきゃ、と焦ったりしません。

なぜ詩を書くのか、というテーマにわざわざカッコよく答えたりする必要は
ないんじゃないかな、と思いました。
れれれ?と疑問符を恥ずかしそうに背負っている方が、他人から見たらカッコよかったりもしますよね。
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