マンガすれ[718]
2011 07/12 00:16
松岡宮

和田慎二さんは、そんなにfanではなかったのですが、白泉社文庫「三原順傑作選70s」で、「三原順の旅路」というあとがきを書いておられ、それがとても好きな文章で、印象に残っています。

その文章での印象的なエピソードを紹介させてください。

三原順が、少女まんがスクールで、その重厚な作風ゆえになかなかデビューできなかったこと・・・
「別マ」と違う「花とゆめ」の雰囲気が良かったのか「はみだしっ子」が大ブレイクしたこと・・・
「ヒット」が作者を変えることはたしかで、あの三原順の作品から光や笑いがこぼれてきて(和田慎二が)驚いたとのこと・・・
「はみだしっ子」の後半から、重厚さが増し、ああ三原順はこういう作品が書きたかったのか・・・と和田慎二が感じたこと・・・

とくに、以下の文章が印象に残っています。

>投稿時代の彼女のキャラクターたちは、「なぜぼくのことをわかってくれない?」と叫んだ
>ブレイクしたあとは、「なぜぼくのことをわかろうとうするんだ」と叫んだ。

和田慎二さんの観察眼と文章力を感じる、三原順さんへの追悼文でした。
わたしはこの文章を、トイレでなんども読んだものでした。

そんな和田さんが亡くなられたというのが、なかなか、実感がわきません。

ご冥福をお祈りします。
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