多様化する倫理観[443]
2005 05/12 17:32
佐々宝砂

あまりのイライラに蘭の会の原稿が書けない。どうしてくれるんだコンチクショー(もちろん責任転嫁は承知。月に一度の毎度の冗談)。というわけで、とりあえず、ここと別な意見板をつくったところで事態は全然進まないよ、と会員番号1657氏に言っておきます。で、以下、ストレス解消にひとりごとを書きます。

私の母は緩やかな倫理観を持った人間で、私はほとんど禁じられずいろんなものを読ませてもらいました。私はそれをとてもありがたく思っています。ただ、たった一冊だけ禁止された本があり、それは『家畜人ヤプー』でした。『家畜人ヤプー』は、M男性が自分の欲望を満たすために書いたようなSMSFです。私は禁を破ってそれを14の時に読みましたが、特になんともありませんでした。性的記述に興奮することもなければ、人間便器に欲望を覚えることもなかった。SFとしての設定と小ネタ的ギャグが面白いと思っただけです。いま読み返しても同じようなもんだと思います。

tinamixの扉イラストをみても同じことで、私は特になんとも思いません。まぁオタクな絵だなぁと思う程度です。あのサイトをリンクしたのは私ですが(もっともリンクはすでに削除されています・・・会員番号1657氏の意見を涙とともに呑んで)、私はイラストをおすすめしたわけでなく、あのサイト内にあった文章をおすすめしたのです。その気持は今も少しも変わりません。あそこにあるのは、いろいろな意味で読まれるべき文章です。自分は守る側に立つと信じるヒトも読むべきだし、ロリコン本人も読むべきだと思います。子どもが読んでも大丈夫だと思います。いまの子どもは、むしろああいうものを積極的に読むべきかもしれないとすら思います。よかれあしかれ、これからの子どもは、多量の情報にさらされます。子ども本人の精神を子ども本人が守らねばならない時代なのかもしれないと思います。

私は私の母に育てられてよかったと思います。私の母は、妄想と現実の峻別をきっちり私に教えてくれました。新聞やテレビも嘘をいうこと、大学教授も間違えるということ、情報を自分で判断すること、そういう、現代でいうメディア・リテラシーに近いことを、昔だったのに教えてくれました。そのうえで、ほぼ自由に本を読ませてくれました。私は、会員番号1657氏に育てられなくてよかったと思います。

どう見えるかわかりませんがひとりごとなのでsageます。
スレッドへ