エリオットしとりあそび(3)[177]
2005 04/27 00:26
大村 浩一

*** オトナの投げかけに応える・番外編 ***

 てこき〜(悶)
 じゃなかった大村です〜みんな〜やってるかあ。
 マスイさんBen's cafeスラム4位おめでとう。
 クソ小泉より、いち早く発表出来て良かったコンクラーベ。(笑)
 半年以内にAVのタイトルに絶対使われて欲しいものだ。
…という事で今回はお約束した、オケベネタ(悶)に関する話。

 前にも書いた通り、自己規制大流行のいまどき、スレオペ自ら率先して下ネ
タとは勇気が要るもんざますね。
 でも大村は自分の周囲の企画では、敢えて下ネタに挑戦する様にしているの
ね。逆スラム『引かせ王』でもヤリタミサコさんや、いとうさんから散々色々
と言われたけど、これは私のポリシーなのざます。
 私だってむやみに面倒を起こしたい訳じゃ無いけど、何と言うか、下ネタは
頭でっかちになりがちな現代の情報社会に、普通の生きモノとしてのあるべき
感覚を人に呼び戻すチカラを持っている、と思うのですよ。

 先日亡くなった岡本喜八監督の映画『肉弾』に、戦火で両腕を失った古本屋
の老夫の立ち小便を、主人公の特攻隊員や年老いた妻が手伝ってやるという描
写があってね。生きていればこんな気持ち良い事も出来る、と老夫のセリフ。
 いい事言うでないの。説教臭い道徳ふりかざすより、よほどマトモで説得力
がある。こういう感じさせ方の径路を作る事見つける事こそが、学者ではない
作家やゲージツ家の仕事じゃないのかな。
 それを頭っから下ネタダメ〜と否定してしまったら、いつまでたってもこう
いう好ましい人間的感覚が発達しないでしょ、オトナの作品造りの現場として。

 また下ネタには、普通の人が気づかない内に弱者に対しふるっている無理解
ぶり残酷さを、あからさまに暴いて人に再考を促す良薬って面もある。
 これはまた聞きした話だけど。ある所で従軍慰安婦をめぐる討論会があった
時、従軍経験の有る老人が慰安婦からいかに親切にしてもらったかを嬉しげに
語って、満場の聴衆から罵声を浴びたと聞いた事があった。この元兵士もまた
弱者であった事、戦場にも人間が居る事を今のヒトは理解できないのね。
 また別の話で、婦人運動をやってる女性がTVのインタビューで「自分たちが
こういう事をやってる事が、却って独身男性を追い詰めている気がする」とト
ンデモナイ答えをしているのを聞いた事もあった。(聞いてて噴いたよコレ)
最近の人が並べる「迷惑な正義」って、例を挙げればきりが無い。

 ところが「生きる」って事はもともと出物腫れ物で、他ならぬ自分がその出
物腫れ物になってしまったり、そういうものに救われてしまう事がある。良い
とか悪いとか建前だけじゃ済まなくて、悪いけどそういうもので生き延びられ
たとか子供が辛い目に遭わずに済んだ、なんて局面が人生には幾度もある。
「自分は普通だ」と思っている人が実際には普通ではないし、普通でない状況
に置かれた時に(例えば彼女の前だとか)どう対応できるかで、はじめてその
人のニンゲンとしての真価が問われるのだ、と私は思う。

 下ネタを扱えると言う事は、こういう矛盾だらけの人間って存在に、極限ま
で近づけるって事だと思うのですよ。大げさに言えば。
 またそれが出来なかったら「正しいけど薄気味悪い」ドクトリンに従ってし
か、作品なんて作れない。いかがわしさをきちんと嗅ぎ分ける感受性がないと、
国策映画みたいな薄っぺらいモノしか作れないようになっちゃうよ。当然、戦
争に対する文化的抑止力を持った感受性も育たない。
 下ネタの原始的と言うか生理的な下世話なパワーを表現者が使える自由を、
あれやこれや規制で縛りつけてしまったら、人間の表現ってものが根本から成
り立たなくなっちゃうって私は思うのです。

 以前『さがな。』にも書いたけれど、「欽ドン」が行き詰まったのは下ネタ
禁止ってルールがあったからだ、と私は思ってるの。
 初期にはそれが確かに、シロート投稿者の笑いをレベルアップした。でも数
年して投稿者が皆レベルアップしてしまうと、高度な不条理系のギャグばかり
書かれる様になって、視聴者がついていけなくなっちゃったのね。だもんだか
らMANZAIブームが来た時、たけし軍団や関西系の原始的なお笑いパワー
に太刀打ち出来なかった。欽ちゃんと同じ浅井企画でも、コサキンがある程度
下ネタを許容するのは、あの失敗を踏まえての事だと私は思っています。

 お笑いや詩って奴は、コトバの中だけで遊んでいると、どんどん脳内的なマ
ニアックさが昂じてくるもので。そういうヘンな高尚さっていつの間にか権威
っぽくなって一般をスポイルするだけじゃなく、モノ作りから健全な常識的・
庶民的な(と言うのかな)感覚やパワーも奪ってしまう。
 何と言うか私らのモノを書くって行為は、ヘンに高尚になっちゃったらマズ
いと私は思うのね。皮膚感覚的なリアリティが無くなっちゃったら怖い。
 他ならぬヤリタミサコさんが「詩は上手になり過ぎちゃったらダメ」みたい
な事をよく言っていて、あれは言葉よりニンゲンの方が深みを持っているなら
何書いたって大丈夫だって意味だと思う。健全な便所の落書き的(よく意味判
んね〜よ!)気安さ下世話さとパワーを理解するココロを、ネタを読む自分の
どこかに維持していたい、と思うのよワタシは。いかがなもんざましょ?

 まあ「コンクラーベ」にそこまでの思想は無いけどサ。あってたまるかョそ
んなもん。(悶)…だけどこの程度の事も自由に言えない環境じゃあ、お笑い
どころか詩も哲学も何も、考えようがないと思うよ?
 ここは四角ばったクールなスクリーンフォントだけが頼りの表現の場所だし、
元来テレ屋でオクテの詩人は(それが昂じて逆にハードコアに走っちゃう人も
居るけど)どうしてもヤワい生ものを蔑視して、カタいマニアックなネタにな
りがち、と私は思います。なので時々、意図的に品位を下げる努力を(笑)ス
レオペ自ら施す時はありますが、あまり気にしないで下さい。(笑)

 と言う訳でガイドライン。「エリオットしとりあそび」では、大手青年漫画
誌が許容する程度のオケベネタ(笑)は全く許容する方針です。て言うかここ
に書く程度の事でハツジョーしてしまうよなコドモは、ここで発言してはイケ
マセン。(悶)
 万一モメちゃったら、原則的には書いた人の自己責任、と言う事で皆様には
お願いしたいと思います。発言削除はなるべくせず、する場合は理由を明記の
事。個人間の問題になってしまったら謝罪を含め、オトナの常識を持って誠意
を持って対応する事ね。
 但しネット運営的な常識として。特定の個人を狙った嫌がらせや、明らかに
通常のネタ閲覧を妨げようとして反復されるような発言が、特定の発言者から
なされている場合は、スレオペとしても相応の対応はします。ここでは幸いお
客様の資質が高く、困った事態はこれまで無かったですが。(ニフティの時代
にはあったよなー、一度(汗))

 そういう事で、大村は下ネタが好き。(笑)だけど、おなかいっぱいになら
ない程度に(悶)とお願いしてこの稿は終わり。でもなったらなったで、そン
時はそン時だ。(笑)ではでは、なたり〜。
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