○現代詩フォーラム短歌部○[70]
2005 02/27 13:15
汐見ハル

いきおいあまって自分の歌にもコメントつけてみる。

2.ハサミから足をはみだし歩きだせ!光りかがやくワカゲのいたり

 「ワカゲ」がカタカナなのがそこはかとなくえっち。
 なぜか女子高生のミニスカ生足を連想してしまいました。
 「ハサミから足をはみだし」の部分がよく意味がとれず残念でした。

4.青ざめたまひるの太陽はさみをいれて切り取り線の浜辺へいきたい
 
 切り取り線の浜辺、っていうのが面白いですね。でもはさみをいれるのは太陽
 なのですよね?そうするとちょっとイメージのつながりがわかりにくく惜しいなって
 思いました。

5.千本の髪をふたつの刃ではさみ千切れる音が響く教室
 
 「千」本と「千」切れるの対応が面白い。「ふたつ(2)」も出てくるし、数字をうまく
 つかっているなーと思いました。鋏で髪を切る音ってあんまりいい音じゃないんですよね。
 しかも「教室」って?どきっとしました。いじめとか、理不尽な状況で切られた髪を想像します。

6.沈没船少女の握っていた鋏は幽霊たちの触れぬ三日月

 少女の鋏と三日月のイメージが重なりそうで重ならないのが残念。
 雰囲気はすごく好きです。

7.錆び付いた鋏をずっと見つめてた下校途中の廃屋の窓

 今回の歌の中ではイメージがいちばんくっきりと定まって浮かんだ歌でした。
 錆付いて役に立たない鋏を見つめつづける精神状態っていうのがとてもリアルに感じられました。

8.知ってたの?
私の自慢のお下げ髪
鋏ではなく手で切ったのを。

 こ、こわい。知ってたの?って・・・知ってたのって・・・

9.コンパスとはさみと定規に置き換えて三角関係さらに深まり

 このうちはさみだけは数学の時間にあまり使わないような気がほんのちょっぴり。
 どういう三角関係なのかわかりにくかった。

10.チョキ、チョキとあいこで愛子とかたつかずハサミはかたづかずそのままに
 
 かわいらしい、じゃんけんの様子。おもわずほほえんでしまった。愛子ちゃんという名前もいい。

11.鋏なら従うという法は無くうなじをすべる銀の純情

 他の方がおっしゃるとおり「純情」がうまくない。
 でも鋏を持つ相手へのどきどきと鋏へのどきどきと・・・?

12.白い息陽炎稲妻月の影つねに敗者となりし鋏よ

 白い息も陽炎も稲妻も月光(月影って月光のことですよね古くから)も
 さわれないものは鋏では切ることができない。うん、これは上手いです。
 でも鋏で切れないものって じつはたくさんあるんだよね。グーの石
 

13.鋏差し出し「まっすぐね、そしたらば」百合に唇寄せて微笑む
 
 百合を切るのかそうでないのかが意味不明。
 乙女の園気分は満載だとおもいますが、どうなのでしょう。

コメントってむつかしいなあ。修行しなきゃ。
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