○現代詩フォーラム短歌部○[66]
2005 02/25 09:44
ピッピ

はいよ。じゃ、やりますか。

1.切られたる会陰より出し肉塊を他者とするため鋏はあらむ
他者とするため、というのが、達観というか、クールだなあ、というか。

2.ハサミから足をはみだし歩きだせ!光りかがやくワカゲのいたり
ワカゲ、というのが、どことなくいやらしい。

4.青ざめたまひるの太陽はさみをいれて切り取り線の浜辺へいきたい
情報を詰め込みすぎて場面がくるくる転回してる感。
青い空を切り取って浜辺、くらいの流れでいいかも。

6.沈没船少女の握っていた鋏は幽霊たちの触れぬ三日月
触れられぬ、ということだよね。できればそのニュアンスが欲しかったかも。
字数的に難しいけどね。字数のブレも気になった。

8.知ってたの?
私の自慢のお下げ髪
鋏ではなく手で切ったのを。

ぎゃーす。

9.コンパスとはさみと定規に置き換えて三角関係さらに深まり
これは7よりも更に意味が分からなかった。
三人の人間がいて、その人たちを文房具に置き換えて、それが三角関係?かな?

10.チョキ、チョキとあいこで愛子とかたつかずハサミはかたづかずそのままに
あいこと愛子で、っていうのが、かわいいなあ。後半二連が惜しい。

11.鋏なら従うという法は無くうなじをすべる銀の純情
法ということばに、純情がおっついていけない感じがした。
それぞれの語感自体はいいと思うんだけどねー。

12.白い息陽炎稲妻月の影つねに敗者となりし鋏よ
かげろういなづまつきのかげ、というのが。もう。ゆらーんどかーんふわーん。

13.鋏差し出し「まっすぐね、そしたらば」百合に唇寄せて微笑む
そしたらば、というのが昭和臭。どういう情景なのかが見えづらかったかな。
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