○現代詩フォーラム短歌部○[359]
2005 11/16 18:31
本木はじめ

『第二回短歌祭』感想&個人的ベスト歌。


まず、今回のテーマは『宇宙』でしたが、ぜんぜん宇宙に関係ない、感じることができない歌が結構ありました。
『土星の輪』とか、『星』、『ロケット』など、それだけで宇宙を連想できるお題の歌はいいとして、宇宙とは関係ないお題を宇宙というテーマでどう詠むかが短歌祭の醍醐味なのですが、題詠に留まってしまった歌が結構ありました。
って、まぁ、ぼくの出したものも、『宇宙』って言葉を入れてるだけなんですけど(すみません)
あと、お題をそのまま詠むのが、題詠です!中にはまったく言葉を変えてあるものがあって(´・ω・`)ショボーンです。
それから、題詠作品十首以外の歌、また同じお題で詠んだものを二つも三つも詠んで、十一作品、十二作品で投稿とかは、あまり公平ではありません。が、
ルールに書いてないし、また、説明不足でした。すみません。



と、いうところで、作品別&お題別個人的ベスト!!!(投稿順)




作品別ベスト

『ここでは宇宙を』
ふるる

『冬〜惑星組曲〜』
ETOILE





お題別ベスト


『星』

ともすれば犯罪行為になりかねぬ お家で星のもとを煮る午後
ピッピ


ひとは死んで星になるなら死んだひとにわたし死んでも触れ合えないね
汐見ハル


わたしいつか星になります団欒に霞むあえかな六等星に
汐見ハル



『ロケット』

生涯って終わりとなればあんがいと短いものかもロケット飛ばそう
こもん


身を削り常に前進、逝き先は想像しない無人ロケット
lyrica.



『土星の輪』



『スプリング』

スプリングきしむベッドの夢をみる冷凍保存で一億光年
こもん


スプリングひとつ失くして未完成 足りないものを宙(そら)に探して
lyrica.


オリオンの廃工、指揮者はスプリングコイルの海で冬を探して
ETOILE



『リモコン』



『素粒子』

素粒子が観測された日のことだきみから借りたノートにうずまき
こもん


素粒子と成りても吾を取り巻いてそこここに在る君のかけらが
lyrica.


宇宙のちっぽけなぼくらのちっぽけな素粒子で構成された宇宙
ピッピ


1000年の後にあなたの素粒子と待ち合わせしようアンドロメダで
望月 ゆき



『千』

テレヴィジョン(千の光景チャンネルが追いつかないから一挙に宇宙)
こもん


さっき見た夕暮れさえもほんものか千年あっても知るすべは無く
ETOILE


千の血と千の涙をつなぎ継ぎようやく隣の銀河へと着く
ルナク


幾千の星ひとつずつ消えゆくをともに見ようか願いなどせず
lyrica.


そっとそっと 千を数えよう もしかしたらぼくら宇宙の一部かもしれない
ピッピ


幾千の命の亡骸手に掬いごめんなさいと口へ弔う
容子


幾千の交響楽団オリオンへ全てはひとつの舞台のために
ETOILE



『ガリレオ』

あなたならきっと動かず流れない星となってもガリレオのまま
lyrica.



『椅子』

椅子に掛け星の豪雨は車窓打つ銀河鉄道片道切符
クロエ



『酒』

あすとらるあすとろのーつ宇宙からきみがお酒を持ち帰るとき
こもん


飲んだ酒、そのまま目から出てきたわ冬の星座を滲ませただけ
lyrica.





具体的な感想等は後日、合評会で。(二週間後!?)
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