広告依頼スレッド[35]
2006 04/14 00:44
松岡宮

おおお、「音楽未来形」、わたしも読みました。
いま、音楽ってのはなんだか凄いことになってるんだな〜って感じましたよ。

レビュージャパンというサイトに読書感想文を書いたのですが、修正版を再掲します。

・・・ってスレの主旨から外れてるかな・・・。

++++++++++++++++++++++++++++
「音楽未来形」
増田 聡,谷口 文和著、洋泉社。


わたしのように若くない読者にとっては、クラブシーンにおける音楽の用いられ方というのが想像以上に、「著作権ミクスチャー」な状態なのだなぁということがわかる本でした。クラブの音楽について、たいへん詳しく解説してある本です。

「この曲は”使える”」
「DJフレンドリー」

などの言葉は、音楽というのが、すでに聞くためのものでなく、部品となっていることを実感させられました。

そういえばわたしの参加している、アマチュア音楽作品投稿サイトでも
「作品として練り込みたいタイプ」
「クラブ等で使ってもらうための作品」
「ライブ一発録り」
などの音源があって、なんかそれぞれの目指すものが違うから、コメントも難しいなあ〜〜って思った記憶があります。

この本を読んでいちばん実感したのは、音楽を提供する形というものがほんとうに変わってしまったことです。
むかし、好きなアーティストの膨大な曲から、自分なりのベストアルバムを作ったことがある方は多いと思います。そのとき、たぶん10曲編制あたりで作ったのではないかと思います。

ところが今は、MDでも長いものは何時間でも入り、1曲1曲はデータとして完璧な形で扱える・・・つまり、アルバムという形式が、アルバムとしてではなく、素材提供のような役割になってきています。

LPがCDになったとき、A面からB面にひっくり返すという前提がなくなり、それによってアルバムの曲編制は「真ん中で切る」ような価値観が無くなったと思います。

自分が音楽を味わうなかで、「そうか、若者文化はこうなっているのか。参考になったな。」という面と同時に「自分のなかでも知らずに音楽の扱い方がパーツ的になってきているんだな・・・」ということを実感する本でした。
スレッドへ