映画館ポエム座[90]
2005 01/30 15:48
吉岡孝次

昨日DVDで『戦艦ポチョムキン』を観ました。で、今朝『仮面ライダー響鬼』が第一回なので寝惚け眼でオープニングから視ていたのですが、本編が始まったところで同じモンタージュ(て言うんですか?>フィルム編集)でもこうも違うものかと、その落差にテレビを切ってそのまま二度寝してしまいました。
80年前の作品ですが、天才(と言ってもいいと思います)の作品はやっぱり違いますね。表面的には同じ手法でも盛られている感覚の冴えが別物です。
(もっとも、歴史的名作と同列に比較するのは酷な話なのですが)
乳母車が階段を落ちてゆくシーンが有名ですが、停泊中のポチョムキン号へとオデッサ港の支持者たちが何隻ものヨットで(「かもめのように」)海上を滑ってくるシーンも印象的でした。あと、戦艦内のさまざまな機構部分や水兵たちの作業などの描写も、何というか、普通に物珍しかったです。
淀川長治が、人に聞かれて一番に挙げる名作がチャップリンの『黄金狂時代』で、それと同等なのがこの作品だと、本人がDVDの導入部のところで言ってました。まあ、映画誕生からわずか30年ほどでこれだけのものが生まれたというだけでも、私としては驚きです。アマゾンのレビューでどなたかが書いていた表現をもじれば、「映画の原質」のようなものがこの映画にはあるのかもしれません。

#特に映画好きってわけでもないのに生意気ですが、備忘も兼ねて(笑)書いてみました。
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