ひとりしりとり詩スレ[47]
2005 01/03 04:26
嘉村奈緒

ちぎっては埋められて、冬になる頃に活気づいて

凍てついた給水塔からザリザリと舌を伸ばし

染む指の人は世界が鱗であることを知りつつも

積もる色きちがいたちに雄弁に語られ

羅列する千鳥格子に名前をつけられてしまうばかりで

でしゃばってはならない労働者たちの顔もぼやけ

焼け野原で生き物たちが脱いでは生まれ生まれては細くなり

鳴り響く声、に、甘味のする糸を複雑に交わらせ

螺旋状の意識の中で今にも落ちてきそうな天井と向き合う

生まれ生まれては細くなり、声、まばらに鈍く光って
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