2009 02/12 23:57
若原光彦
鴨居七六がまだ幼少の折商店街に貸本屋が開店し何たる商売かと驚嘆しつつも人々は大人も子供も大いに利用し大盛況で又本が貴重な当時の事であるから皆貸本は新品同様の状態で返却され貸本屋の店主も大喜びであったが二年後に貸本屋の隣へ貸本屋屋が開店し以前の客が皆貸本屋屋で貸本屋を買うようになると貸本屋は寂れに寂れ更に半年後向かいに貸貸本屋が開店し貸本屋屋で貸本屋を買うより貸貸本屋で貸本屋を借りた方が安いとなると客達は又大移動をしこの狂乱は公立図書館が完成する四年後まで収まらずさながら商店街は貸本屋の宇宙開闢といった有様であった。