エリオットしとりあそび(14)[14]
2009 05/21 21:22
桜 葉一

*** こんなRPGのストーリーは嫌だ ***

かつて伝説の勇者により封印された魔王。その魔王が500年の時を経て復活してしまった世界。魔王の復活により世界の均衡が崩れ、モンスター達が狂暴化してしまう。
そんな中、主人公(勇者)の住む村の西にある洞窟にモンスターが棲みついてしまい、住人が隣町へ行けなくなってしまう。そこで立ちあがった勇者と戦士、そして魔法使いの3人。いざ、西の洞窟へ。
その道中、魔法使いが、魔物によって北の山へと連れ去られてしまう。連れ去られた魔法使いが西の洞窟に入るための鍵を持っていたため、先に仲間を助けに行くことに。
北の山は、とても険しい山で1日では上りきれない。日も暮れた頃、山の中腹にある宿屋に泊まることに。しかしその宿屋の女主人が、奇病にかかっていることが分かる。治すには、山に生えている特別な薬草を取ってこなければならない。女主人を助けるために、暗闇の中、再度山を登る勇者達。しかし、途中で足を滑らせてしまい、谷へと落ちてしまう。山から滑り落ちた勇者は、谷底を流れる川に落ち、海へと流される。
勇者が気づいたときには、見知らぬ部屋のベットに横たわっていた。そこへ1人の少女が部屋に入ってくる。少女に話を聞くと、浜に流れついていた勇者を見つけ、ここへ連れてきたらしい。助かったのは奇跡的である。戦士のことを少女に聞くが、少女は勇者1人しかいなかったという。すぐにでも旅に戻ろうと思った勇者であるが、少女がなにか悩み事を持っている空気に気付く。
勇者が尋ねると、少女の住む町は最近、海族に町を荒らされて困っていると言うのだ。目の前に困っている人がいると、助けずにはいられない勇者。勇者はまずこの町を救うことに、港にとめられた海賊の船に乗り込む勇者。しかし、その圧倒的な海族の数に、勇者1人で太刀打ちできるはずもなく、捕らわれの身に、船のなかの牢獄に閉じ込められ、そのまま、どこかへと連れていかれてしまう。その牢獄には、勇者のほかにもう1人、男が掴まっていた。
話を聞くと、男は盗賊らしい。彼の話によると、この船はこのあと、世界の中心の国につき、そこで捕らわれの身の2人は、公開処刑をされてしまうというのだ。勇者は盗賊と手を組み、船から抜け出すことに、作戦を練り、船が国に着いたとき逃げ出す2人、しかし勇者はなんとか逃げ出すものの、勇者を庇った盗賊は、追っ手に掴まってしまう。このままでは、盗賊は公開処刑にかけられてしまう。それを助けることにする勇者。
公開処刑が始まる時間。盗賊を助けられるとしたら、その瞬間しかなかった。国の中央の広場、沢山の観衆が集まるなか、盗賊が広場へと連れてこられる。この国の国王はどうやら、海族のいいなりのようだ。そんなことを勇者はその観衆の中から聞いていた。盗賊を助け、海族たちを倒せば、この国だって救われる。勇者は意を決し、盗賊を助け出そうとした瞬間。
突如として、空が黒い雲に覆われ、国は闇に包まれた。響く轟音。それは魔王の不気味な笑い声だった。復活した魔王は、この国を支配しようとしているようだ。混乱に陥る国民。逃げ惑う人々、そんな中勇者は魔王に立ち向かおうとする。しかし、ここはやはり世界の中心の国。それに、国王を言いなりに出きるほどの海族集団もいる。勇者が出る幕もなく、魔王はあっけなく兵士と海族によって倒されてしまう。
こうして、世界に平和は訪れたのである。

そしてプレイヤーは気付く。
勇者、なにも解決してないじゃん。
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