批評しましょ[247]
2004 09/13 22:46
山田せばすちゃん

>>なんか漠然としてますが、こんなところで。

本当に漠然としてますこと。
で結局何をおっしゃりたいのでしょう?

たとえば三行目「この詩は」以降のこの詩の成立過程を綿々と書いた上で、で結局何なんですか?そういう過程を経ている、いうなれば粗雑な作品なのだから、大目に見ろ、とか、まさかそんなことはおっしゃいますまいね?チアーヌさんの中でどのような紆余曲折があったかなんて別に俺は興味はないので、なぜここにこんなこと書かれるのかが理解できませんでした。ひとつだけ個人的な感想を言わせてもらっていいならば、ああ、この人は人前に自分の書いたものを投稿して載せるという行為については、この程度に無責任で、この程度に覚悟のない人なんだなあ、ってところですが、むろんその感想と投稿された作品の評価を連動させるつもりもありません。

で、「解説」以降ですが、「人間」には「いろんな面が」ある、というのはチアーヌさんに言われるまでもなく、みんな知ってると思いますよ、で、だからどうだというのですか?俺をはじめ田代さんも、かの寿星さんも誰も「この詩には人間のいろんな面が書けてない」なんて批評はしていませんよ?つかそんな要求を詩にするほうが間違っている、と俺は思います。そういうのは自然主義小説かなんかの大長編でやるにふさわしい作業であって、むしろ詩はその「いろいろな面」の一部を如何に鮮烈に切り取ってくるか、というタイプの文芸なのではないでしょうか?チアーヌさんご自身も
>>この詩は、実際に何度か経験した「こういう場面」の、切り取り貼り付け切り張り、で出来上がっています。
とおっしゃっているのだし、俺はその切り貼りされたひとつの側面に関して、批評を行っているわけだし。それともチアーヌさんはそういういろんな側面があるということで、俺が「鈍感」と断罪した、詩の語り手であるところの「彼女」を擁護なさりたいのですか?それは「心の動き」は「たくさんある」でしょう、親父思考にシンクロしながら、そうじゃないことを考えている事だって容易に想像は尽きますよ、でもだったらなぜ、この部分、この側面をチアーヌさんは詩に書こうと思ったんでしょうか?どこかにこれを書くべき必然性が、チアーヌさんの中にはあったということなのではないでしょうか?その必然性の根拠をこそ、俺は見据えた上で批評書こうとしているわけですよ。話がちょっとずれますけれど、俺は最近寝しなに「鬼平犯科帳」を読みながら寝ちゃうのが癖になってるんですけど、その中で火盗改方長官長谷川平蔵は「悪いことをしながらどこかで善行を積もうと思っているのが人間だ」なんてことをおっしゃるのですが、でもそういう「いいこともする悪い人」はまさに悪いことをしたという一点で鬼平に斬られちゃうわけでね、たとえそれが一面に過ぎないとしても、「鈍感」な部分があったらそこは「鈍感」であると非難されるのは理の当然ってもんでしょう?
でさっき書いた必然性ってやつですがね、チアーヌさんはこうも書いていらっしゃる。
>>、「今日はこっちの面で行こう」と、意識はしなくても、自然に面が動いていく。
さてここですよ、「自然に」動いちゃうこと。
自分もまた「モデルちゃん」たちと同性であって、その限りにおいては「親父思考」の対象であることをきれいさっぱり忘れて「自然に」シンクロしちゃうこと、意識しないこと。そういうところをまさに俺は「鈍感」と呼びたいわけでね。

んで
>>。チャームポイントなんて、非常に流動的なもので、あるようでないんです。
っておっしゃってますが。流動的だから、ないなんていうのは明確に嘘ですね。正確には流動的だから「確固とした万古不易のチャームポイント」がないというだけで、チャームポイントなるものはその場その場にきちんとあるんです、しかも、流動的だけれど、変わらないものもある、それは、チャームポイントが男側のリクエスト、もしくは男がこれをリクエストするであろうと女たちが想定したコンセプトによって成り立っているということです。もしそれが本当はない、のならなぜ、本当はないものをあるようにして、モデルちゃんたちはチャームポイントを申告させられねばならないのですか?ない、ということと、ないのかもしれないけれどあることにされちゃってること、とは明確に状況がちがいますし、ましてや、ないのかもしれないけれどあることにされてるという状況そのものをないことにしたがっている、なんていうのは論外です。

あとね、作者だから、という理由で批評の場に踏み込んでくることはできればやめていただきたい。作者だから作品については誰よりも詳しくてその意見がどんな批評家よりも作品の本質に近い、などというのは迷妄です。批評のあるべき姿は、作者の知らなかったことまで作品の中から紡ぎだしてみせる事の成否とその手際とにかかっているのですから。
スレッドへ