批評しましょ[229]
2004 09/03 16:43
和泉 輪

田代さんの文章を興味深く拝見しました。

女性が自らの性を禁忌の果実として利用する
というのは、言語作品だけに限った話ではない。
新進気鋭の映像作家を特集した番組をTVで見た
ことがあったのだが、そこで紹介されていたのは
ただ血が滴っているところを撮影しただけの映像だった。
白い画面の中で上から下に向かって血が滴っている
ストーリーも特殊な映像効果も無いただそれだけの映像。
しかしそれは作者である女性自身が、自らの生理を撮影した
ものであるという。(作者は映っていない。「血」のみ)

つまり これを作品と呼ぶのならその作品性は撮影された映像の中に
あるのではなく、「女性が自らの生理を自らの手によって撮影した」
という事実 その一点に集約されるのではないか。

撮影した女性が何を表現したかったのか(からくりを暴露して
驚かせたかったのか、或いは性の苦しみなどがあったのか)
私には断言することが出来ないが、もし前者であるとしたならば
その効果は絶大だったと言えるだろう。
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