本木はじめ

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演劇部ひとりで演じる神隠し


仏壇屋まもなくひらく黄泉の門


三日三晩なにも食わずに沈丁花


きみの脚まるごと桃にかぶりつく


お手つきで月を一年見れぬ姉


弟の生まれるはづの春は過ぎ


一年中さくらの影を描く兄


魚釣りしていたひとが帰る春


行方不明なりたし春野山をゆく

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