食べ物スレッド[43]
07/20 16:16
一番絞り

昨日は、ほんとうに珍しく自分で台所に立ち、お昼にホルモンうどんを作った。
「こてっちゃん」というホルモンの味噌漬けと大根の首のところの半切りを
買ってきて。
まず大根を適当な大きさに切り、フライパンでさっと炒める。
そこへ「こてっちゃん」を入れ、大根のふちが少し透明になったころ
ダシ汁をざっと入れる。
塩少々、みりん大匙一杯、醤油大匙三杯で味付けし、
煮立ったところへうどん玉を放り込んだら、さて
うどん玉に味が染み込むまで近所を軽く散歩。裏は野原のような人さまの荒れ庭だ。
近くの沿線の土手のみどりの奥には小さな青い柿が秋を待ってひっそりと隠れている。
こいつに気がつくには、しばらく鬱蒼と茂ったみどりを凝視していなければならない。
でも、みつけたときの驚きったらなかったな。
毎年、この柿が熟すときを待ってとってやろうと思うのだが、
忙しさにかまけて気がつくといつのまにか冬がきているのだ。
家の周りを一周して帰ってくると、いい匂いが台所に満ちていた。
フライパンにかぶせた蓋からは蒸気が噴いている。

火を止め、蓋を開けて、鷹の爪を少し輪切りにする。
それをフライパンに放り込み、ついでだ。にんにくも少し輪切りにする。

うどんと焼きうどんの中間のような、おかしなものが出来上がったが
味はとてもいい。
大根とホルモンが油を吸って甘味を滲みだす。
ハフハフと息を吹きかけながらホルモンうどんをパクつき、ときどき
お茶を飲みながら
「きょうはどうしてめずらしく料理をする気になったんだろう?」
と考えた。
しかも、大根なんか使って。
ま、いいか。うまければそれでいい。
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