04/16 10:49
ドジ
>つまんない。新しい話題おながいします
昨日、友達が45日間のインド旅行を終えて帰ってきた。
ふつうの旅行ではなくいわゆる「沈没宿」を回る旅だ。
プーリーの〈サンタナロッチ〉から、ベロネスの〈クミコハウス〉をへて
ボンベイの、その名も高き漂泊者の執着駅、〈ゴア〉に辿り着く旅。
バルナ河とアッシィ河の合流するバルナッシィでマンゴジュースを飲み干し
シャンティのゲストハウス屋上で炎天下、石榴(ざくろ)ジュースをあおる旅。
延々とつづく原野を〈深夜特急〉にゆられてものおもふ旅。
はらぺこレストランで一時間かかって出された目玉焼きには黄身がなかったという。
インドのニワトリの貧困を象徴する、あるいはインドの貧困を象徴する話を伺った。
無事帰還の挨拶にきたのだけど、話をきくと凄いことになっているんだな、インドも。
貧困のきわみだ。イラクどころではない。しかしあまり「受け」ないから
NPOも行かないということか。
インドの大統領宮殿は写真でみると緑の芝生が敷詰められている。
しかし、一歩その芝生に足を踏みしめてみると唖然とするだろう。
水ではなく、糞尿などのまじった生活廃水がまかれているのだ。たしかにインドでは
水は貴重だが、じつは大統領宮殿でさえ豊富に水をまく資力がないのだという。
そそらく防衛費に大半の予算を回しているのだろう。
たとえばオールドデリィというのはニューデリィに首都が移転する前にあった
インドの古都だけど、古都というイメージなどさらさらなく
二千年前の建築物がそのまま廃棄されて瓦礫になっているという。
つまりは見捨てられた巨大な廃都で、そこへはギャングすら近寄らない。
ノラ犬ならぬ、これはインド独特なのだが眉毛をもつ、人間の顔をしたノラ牛がうろつき
万引きをする!
からすみのような、あるいは備長炭のような軽い軽い固まり、それは乳児なのだが生きているのか死んでいるのかわからないかたまりを抱えて
何百何千という母親が45度の炎天下で物乞いする。
やっと手に入れた三本のバナナを食おうとするとこどもたちあふれるようにわいてきて腕をひき、胸をつかみ「少しよこせ」と哀願する。
隠れ食いするしかない。
「目の前で血を流した子供」はインドでは上等の部類に属する。
かれは旅行前、不眠と胃弱で苦しんでいたが、いつのまにか治っていたといった。
生き伸びるのが精一杯でそんな病気にかかわっているひますらなかったという。
雄大な自然。自然そのままに生きる人々。
〈深夜特急〉がボンベイの駅に入ると人々はいっせいに客車から尻を出し、糞便をはじめる。
トイレがないのだ。従って駅に近い沿道には膨大な糞便の山が続く。
人間が自然であり自然が人間であるような国もある。