初出　web詩人会

おしまい

もろて引き裂く
鰤おこし
ちはやぶるかな
あらぶるかな

氷見に集まる
大漁旗

食卓は今日も
ゆたかです。

ゆやーん、ゆよーんとでも
発信されば
漂流する
ばかり

ゆやーんゆよーん
ゆやゆよん

寒いだろうな
なにかでけへんものだろうか
雨は降らないで欲しい
風はふかないでほしい

こけしって
子消し
じゃないよね
もしそうだったら
ないてしまう

お邪魔しました。
　

現在まとめ



あかさたな

もろて引き裂く
鰤おこし
ちはやぶるかな
あらぶるかな

大漁旗
　

チョコレートみたいな月と顎を上げ

十月の丸い屋根のうえに一番星

メリッサに願いをかけて幾月夜
　

葡萄酒をほせば骨も染まる夢のあと

片をつけ　たすき解く君の艶やかさ

ぽえざるの戦利品でて息をのむ
　

七夕や眼鏡を捨てて歩く姫

ウォッカは凍らして飲む星の夜

笹飾りベテルギウスよはよ爆ぜろ

#ウォッカ凍らすの二度目だったすまんウォッカ凍らしたの好きなのよ
　

山椒摘み　首をたくさん取りました

ぬか漬けを噛む音響く　夏が来た

麦茶ポット洗うあなたを娶りたい
　

ジンライム寄越せまたたく梅雨の星

ウイスキーミルクに混ぜて浅き夏

冷凍庫から取り出すウオッカ、夏。
　

とき来る　準備万全　友はさる

#猿じゃないからね
　

忘れない青空の下咲くアカザ
　

涙目の訳は聞かないツクバネよ

＊季語：ツクバネ＝朝鮮朝顔（毒あるよ）
　

お久しぶりあれよあれよと迷い草

＊季語なし
　

さようなら梅雨入の空も青いわね

ねえおはよう空は破けていないわよ

こんばんは今夜も夜が来るのねえ

#こういうの当たり前俳句というのである
　

海の果て飛べよと叫ぶ梅雨の魚(=いお)
　

髪飾り　探し歩いて薄暑かな

あやし夢　目覚めて鏡に息を呑む

麺すする　独りがつらいはMの謂い
　

修羅場なう。人員削減(物理)かな

「逝ったか…」と昭和腐女子は言いにけり

仮眠では無いの　オチてるだけですの

「来世でもアシして」の寝言　ヤるしかない
　

無腸公子　はらわた無き身の横歩き

もし蟹に生まれたなら信じてくれましたか

嘘は無い　それが嘘だと君ハ言フ

爪切れば聴こえる秋成の鼻歌
　

貴腐ワイン汚れぬもののあさき夢
葡萄つみ踏めぬ子とみる朝日かな
葡萄踏むそうよあなたもきみもふめ
　

はつなつの煌めきこごる貴腐ワイン

稲荷社の狐と親密度上昇中

辛口がお好きな神か　酌み交わしたい
　

永遠の春　祭りの絶えぬ国で散る

目薬で眼球きよめて春を観る

オキシフル　魂ふる降る花の盛り
　

鶯の雨に泣いて鳴きたどたどし

起きてなお目醒めは遠く春日や

捨て去った思い出を拾う木の芽時

無くなった涙を流し春の山

影を踏み踏みながら遊ぶ燕の子

※眠れず投稿。