紫色クレーター
虹村 凌

馬鹿と呼ばれ
アホ扱いされ
ガキだと笑われた
助走をつけてラバーソールでドロップキック
突き抜けた先には俺の葬列

紫色のグラデーションの上から飛び立って
クレーターの上に着地する

俺は俺の葬列で泣く奴を許さない
と宣言する故人宣誓で始まる葬式
叩き付ける脳天に突き刺さるセブンスター
飛び散るジッポの着火石
火を点ける意志
積み上げる梅干し
崩れる

紫色のグラデーションの上から飛び立って
クレーターの上に着地する

偶然すら利用しながら
嘘で嘘を固めて作り上げた偶像は俺
踏み外したら真っ逆さま
ヨモギみたいに転がり続けて
辿り着いた水場で溺れる

紫色のグラデーションに包まれて
クレーターを飛び越える


自由詩 紫色クレーター Copyright 虹村 凌 2006-12-28 22:38:19縦
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