26時の幻影
1486 106

午前二時
ブラウン管の海は大荒れ

漕ぎ手のいない舟は進んでいく
水平線の彼方に光る不知火

Is it a dream?

午前四時
ブラウン管の砂漠は砂嵐

駱駝の背に乗りキャラバンは行く
蜃気楼の彼方に浮かぶオアシス

Is it a dream?

ふと窓の外に目を遣ると
赤い月が浮かんでいた
夜の静寂を切り裂くように
サイレンの音が鳴り響く

Is it a reality?
Am I still dreaming?

午前六時
ブラウン管の中は大忙し

衣装を纏ったニュースキャスターは
昨日の惨事を赤裸々に伝えている

This is a reality, but could be a dream.
Who knows that?


自由詩 26時の幻影 Copyright 1486 106 2006-12-22 19:48:01
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