冬のうたた寝
ぽえむ君
まどろみの中で
薄れてゆく意識と
わずかに残る自覚とが
交差する
微かな論理が
無我と溶け合い
何かが生まれ
何かが消えてゆく
夢と現が
メビウスの輪のように結ばれ
頭の中で映し出される光景は
現実なのか幻想なのか
あるいは
どちらでもないのかもしれない
閉じた目でも
空が見える
雲の中にいる
風とともに流れる
枯れ枝から大きな花が咲く
誰かに話しかけられている
手をつないでいる
一人だというのに
自分の指と誰の指をはさみあう
その温かい感触が
自分の全てを包み込んでゆく
どこかで夢は
未来とつながっている予感がする