冬のうたた寝
ぽえむ君

まどろみの中で
薄れてゆく意識と
わずかに残る自覚とが
交差する

微かな論理が
無我と溶け合い
何かが生まれ
何かが消えてゆく

夢と現が
メビウスの輪のように結ばれ
頭の中で映し出される光景は
現実なのか幻想なのか
あるいは
どちらでもないのかもしれない

閉じた目でも
空が見える
雲の中にいる
風とともに流れる
枯れ枝から大きな花が咲く
誰かに話しかけられている
手をつないでいる

一人だというのに
自分の指と誰の指をはさみあう
その温かい感触が
自分の全てを包み込んでゆく

どこかで夢は
未来とつながっている予感がする


自由詩 冬のうたた寝 Copyright ぽえむ君 2006-12-11 13:47:45
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