今夜
藍静

ぶんっ

  
風がさそう夜は
目が潰れるほどに 
 眩しく 暗い
銀に輝く夜が

ぶんっ
  
視線をすいこむ
  
  
電線の上を渡り歩くのは
 赤い唇の幽霊たちか

ぶんっ

  
すべては
この目を写した鏡を中心に廻り始める

生き残っていた天動説
生き残っていた免罪符


自由詩 今夜 Copyright 藍静 2006-10-31 17:50:04縦
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