碧い腫瘍
服部 剛
酔っ払い
どこまでも寂しくなる夜
赤くほてった顔でふらふら歩き
電信柱に額をあてて寄りかかる
辿り着いた
バス停のベンチにへたりこみ
夢に見る
愛しき君の膝枕
心に宿る
碧
(
あお
)
く光った一つの
腫瘍
(
しゅよう
)
いつまでも
ほてった頬は夜風に吹かれ
手をあてた
震える胸の内側で
溶け出した
碧い水は染み渡る
自由詩
碧い腫瘍
Copyright
服部 剛
2006-10-26 22:41:06縦