ときめくと言うこと
恋月 ぴの

わたしのくびれを
無数の星砂がくぐりぬけ
今か今かと
あの人からの着信を待つ
動脈に溜まり過ぎた
星砂で
浮腫んだ下半身は辛いから
壁際でくるり
倒立でもしてみる
静脈を辿る星砂の勢いは
両手なんかじゃ掬い切れない
入り江の奥へと押し寄せる
あついうねり
弄んだのはどっちかな
それが恋愛ってものならば
くびれはくびれらしく
脈打つ眼差しを誘い
くびれはくびれらしく
愛する男の首を刎ねる女の性に酔う
蟻地獄なんだってね
くびれの刃先を研ぎながら
今か今かと
着信を待つわたし自身の闇に浸る


自由詩 ときめくと言うこと Copyright 恋月 ぴの 2006-10-25 00:15:12縦
notebook Home 戻る
この文書は以下の文書グループに登録されています。
ラヴ・ジェニック