薄雲
さくらほ

薄曇りの空は
上から私を見つめるが何も語らぬ
道端の花は
小さくひそやかに咲いている
緑は影含み揺れゆるやかな坂へ
おいでおいでする
白いガードレールは
くたびれながら道案内をする


風は命を運び
私を通り過ぎてゆく
この体で何が出来るだろう
刻まれる時は私をどう変えてゆく


知るのは今でなくともいい
もの言わぬ空がまた少し低くなった


自由詩 薄雲 Copyright さくらほ 2006-10-23 16:13:41
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