*水面を知らない*
かおる



露草がぽつんと畦道に咲いておりました
宇宙まで大きく口を開けていそうな
高く澄み切った空に負けない
素敵な蒼い色
雨にも負けず
風にも負けず
道行く人を
ほっと和ませる可憐なけなげなお花
それでも
お日さまに焼かれた蝶が
水面を渡る時に味わうきらきらした涼しさを
そっと囁いていくと
いつか自分も
水面でたゆたってみたいと思う
ちっちゃな花でした


自由詩 *水面を知らない* Copyright かおる 2006-10-12 07:46:51
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