ふたりごと
たたたろろろろ

廃墟から走りはじめたふたりならねじれの位置をねじまげられる

竹馬を猟銃のように構えれば夕陽がはじけてふたりは紅く

「て、てて、手をつなごう」って言ったら僕の手を両方つかんだきみが大好き

うたうようにあなたは話す 有線やグラスの中の氷とともに

ああ、僕の右手が金の鐘ならばきみを殴ってもしあわせが鳴る

いつまでも愛し合ってはいられない抵抗の末とけてなくなる

あなたとはもう話せない美少女のフィギュアが喉に詰まってるから

硫酸を与え育てた玉ねぎはあなたに一体どんな涙を

あの月にあなたの唇うかべればガンジス川に精液ながれる


設計の狂ったブーメランのようなあなたを手放す嵐の夜に


こころから溢れるものをすべて棄てあなたのものになれたらいいのに



あなたへの祈りを込めた一本の煙草を立てて両手をあわす




短歌 ふたりごと Copyright たたたろろろろ 2006-10-11 22:01:27
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