港  夏蝶  闘鶏  …… 
杉菜 晃

 港


港には

船ばかりか

多くの鳥が

入港してゐる





 夏蝶


夏蝶は

すーと

日の果てへ

吸ひ取られていつた





 闘鶏


シヤモは

夕日を着て

鎮まつてゐる


敵とは

何ものなのだろう





 枯れススキ


枯れススキは

しなやかなりし頃を

バネにして


ぎごちなく揺れても

決して倒れはしない





 湖


深山みやまには

人の涙をためて

輝いてゐる

小さな湖がある



 





未詩・独白 港  夏蝶  闘鶏  ……  Copyright 杉菜 晃 2006-09-21 08:46:03縦
notebook Home 戻る