思い出タンゴ
プル式

透明な空にそっとストローを差し込んで
ちうっと吸ってみたらば
なんとも言えず暖かな味がして
僕は悲しくなった

空よお前はそんなにも
人恋しいのか
なんて思って

優しくなんてしてみたって
そこにはなんにも
なんて思って

だから最後にそっとそっと
お空に口付けしてみた

空に浮かぶキスマークは
明け方にはかない


自由詩 思い出タンゴ Copyright プル式 2006-08-16 05:07:47
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