夢見心地
LEO



青々と
広がる蓮葉には
明け方の雨の
ひとつぶ、ふたつぶ
みつぶ、よつぶが
それは見事な玉を作り
ころころと
風にゆれながら
まるで生まれたての
宝石のよう

真っすぐのびた
細い茎のさきには
まだ固い蕾と
薄紅色をした花と
数えきれぬほど
首を擡げていて
こちらも少しばかり
俯きかげんに身を寄せる

灰色の空は
今にもまた
泣き出しそうな顔をして

沼地を覗いた拍子に
映った私の表情は
どうか見ないでください

夢見心地のまま

零れかけの花びら一枚
そっと手の中におさめた


携帯写真+詩 夢見心地 Copyright LEO 2006-07-18 16:26:01
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