*七夕恋慕*
かおる

☆きら☆きら☆おほしさま☆

そらには 満点の星 きらら
あいよりも 深い夜につつまれる
きんやぎんの星砂
  
  天の川 さらら
      流れ星 ひとつ
       ふってきた

               ☆   ☆

みみをすましてごらん
ほら きこえるでしょう
すずやかになる ファンファーレ
めをこらしてごらん
ほら みえるから
こんぺいとうのかわ
めをとじたら
あまやかなといきが
そっとくちづけをかわした

            ☆   ☆   ☆

あかねいろにそまるあおに
びぃろうどのとばりのおりるころ
いたずら天使がまいおりて
    シュッ ポーン
    シュッ ポーン
コルクでできた せんをぬく

            ☆  ☆  ☆  ☆

くものすきまからのぞいた
       あわい月の光
よるのとばりが落ち
       金の星 銀の砂が舞う
月明かりにふたつのかげ
       たまむしいろにかがやく螺旋を
しずしずとのぼり
      やがて ひとつに解け合った

           ☆  ☆  ☆  ☆  ☆

夜の幕があがり
こよいは星のおまつりだ
くものすきまからこぼれる
      銀のしずく
みつの時 ながれ
やがて 東の空が
      くれないにそまる
なみだが ひとつ
あさつゆになった

           ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

ものがなしい想いにつかまった
へやのすみに忘れ去られた人形のように
ただ 1点をみつめる
あまずっぱさがからみつく
     そして
こころをしぼりとってしまった

空にうかんだこころは
あふれでるくるおしさでふくらみ
魂さえもおしつぶしていく

人形はただ星をみつめるだけ
あおい ほろにがい うみにはまった

          ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

見果てぬ夢がいろづいていく
らべんだ色のそらが
あかく くろく 染まっていく

こんもりしたでこぼこの稜線が
静かにあおに沈んでいく

ポッカリと三日月が微笑み
いちばん星がウィンクした

             ☆ おしまい☆

7つの星の物語
  あちらで生まれた言霊が、
     向こうで小さなつぼみを付け
  そちらに大輪の色となり
     いずれ 静かに 散っていく
残像が花火のように
誰かの心にと願いをこめて

twinkle twinkle little star
like a diamond in the sky



自由詩 *七夕恋慕* Copyright かおる 2006-07-01 22:36:06
notebook Home 戻る