音速パンチ
あおば






嘘ばかり
音速の貴公子なんて言われながら
あっけなく亡くなったアイルトンセナが
繰り出すパンチは避けられない

銀座の柳の木の下にも泥鰌は泳ぐ
お酒が好きな泥鰌たちは
ほろほろと泣き虫じょうごを気取っていたが
暑すぎて
身体がゆだってしまいましたとばかりに
お堀の中に飛び込んで
身体が冷えた後は
大きな龍になる
真鯉や緋鯉を手下にしたのは
欺瞞というわけで
音速パンチのボデーブローに
嫌気がさして
嘘ばかりついていた
昨日の夜明け
今日の日暮れ
明日の天気は
音速パンチ
嘘ばかりついていた
音速パンチ
ろくでなしの
貴公子の降らす雨゜






未詩・独白 音速パンチ Copyright あおば 2006-06-28 22:42:11
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