日暮れ
田島オスカー


暮れてゆく暮れてゆく

錯誤してきた人生に
さようならを言うくび傾げ
ゆっくりゆっくりの足音が
あたしに何かを加えたり
時には奪ったりする

あらゆるものを取り出して
綺麗に洗ってしまえるならば
あたしは目を
きっと何時間でも
ごしごしし続けるはずで
それでも哀しいくび傾げ
視界がぐんと広くなって
ゆっくりゆっくりの足音も
ただ奪うだけになってゆく

暮れてゆく暮れてゆく
だんだんと暗くなってしまうよ
哀しい夢を見て
泣いてしがみつくような
かわいい子供では
もういられないのに


 


自由詩 日暮れ Copyright 田島オスカー 2006-06-28 04:29:50
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