星の馨り
まほし
荷物が重くて
帰り道が遠い夜も
星が しゃん、と
鈴を鳴らすことがある
鞄で傾いた右肩を
白銀色の響きが
そよ風となって撫ぜるから
もう少しだけ進んで行ける
余韻の尻尾
捕まえようとして
左足を踏み出したら
馨り
記憶を霞めて過ぎる
懐かしさを越えた場所へ
自由詩
星の馨り
Copyright
まほし
2006-06-08 06:44:39
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