夕顔
落合朱美


水底に置かれて
屈折した空を見上げては
ただの黒い点となって
あぶくを吐きつづける私は

その蒼に抱かれながら
浄化という名のもとに
この躰を満たしながら
還りましょう 雨に

ほどかれた黒髪に
頼りない影が宿り
それはいつしか泡となり

やがて密やかに
降り来る






自由詩 夕顔 Copyright 落合朱美 2006-05-29 23:54:34縦
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