刑罰よりも長く
虹村 凌



私は誰にも愛されないんだわ

そう言って少し俯いて煙草の煙をふいた
煙だけなら僕等は交わる事が出来るのに


**
私は家に帰りたくないの

そう言って目を伏せて珈琲カツプを置いた
「家に行かせて」なんて言わないのに


***
私が死んだって誰も泣いちゃくれないわ

嘘か本当は君はこう言って微笑んだ
知らないだろうけれど
刑罰より長い間佇んでいようと思うんだ

知らないだろうけど
知ってたら恥ずかしくて


自由詩 刑罰よりも長く Copyright 虹村 凌 2006-05-24 22:10:48縦
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